コラム
人生の三大資金って、ご存知ですか?
生涯には、節目で大きなお金が必要となります。中でも「教育資金」「住宅資金」「老後資金」は、人生の「三大資金」と言われていて、準備するにも長い時間がかかります。三大資金の必要な時期は人それぞれですが、ある程度見通せますので早めの計画と準備を心がけるのがよさそうです。
例えば知り合いのファイナンシャル・プランナー(FP)に相談してみると、だいたい以下のようなアドバイスを受けるでしょう。
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FP「将来のライフプランと家計を考えてみたことありますか?」
あなた「ライフプランって、何ですか?」
FP「これからのライフイベント(出産やマイホーム取得、お子様の進学、老後の生活等々)で、自分(家族)にとって何がいつ起こるかについて計画を立てることです」
あなた「え、計画を立てる?!あんまり考えてなかったなぁ・・・」
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そぅ。まぁ、だいたい若い頃はそんな先々のことまでは考えていないですよね。しかし結婚して子どもができ、今の賃貸マンションからいずれマイホームを持ちたいよね、なんて「夢」を持っていたら、ライフプランってすごく大切なんです。
ライフプランはそれぞれの個人(ご家族)によって異なり、そのライフプランを実現するためには、FPのアドバイスのように計画的に資金の準備をする必要があります。
ライフイベントを思い描き、将来必要な支出額のメドを立ててみましょう。特に、三大資金と言われる「教育資金」、「住宅資金」、「老後資金」は人生を(大げさではなく)左右するくらいとても重要です。ではそれぞれの資金を準備するにはどうしたらいいでしょうか。
◎教育資金は毎月定額を積立てていく
「教育資金」は他の資金よりも準備がしやすいといえるでしょう。子どもの成長に合わせ必要な時期と金額が比較的予測できるからです。子どもが生まれたらすぐに準備を始めましょう。高校までが公立ならば、そんなに心配する必要はありませんが、それでも大学費用はまとまった資金が必要になってきます。高校まで私立に行かせようと思うなら、さらに大きな金額を準備しておかないといけません。例えば、毎月3万円を積み立てれば、高校卒業までの18年間で目安となる大学費用500万円(私立の場合)以上は十分に貯められます。国公立の大学を目指すなら毎月2万円の積み立てでいいかもしれません。余裕があるならプラスして学資保険や積立型の定期預金等で計画的に備えるといいでしょう。
◎住宅資金は「早めの備え」がローン支払いをラクにする
「住宅資金」は教育資金の準備の時期と重なるため、あまり無理はできませんが、頭金として用意できる額が大きいほど、住宅ローンの借入額を抑えられて余裕のある生活ができるでしょう。家計管理をしっかり行い、早めの準備をすることがやはり効果的です。例えば、住宅資金専用の銀行口座を作り、日常的な生活資金とは分けて貯めていくことも検討してみましょう。
また、住宅取得を考える場合は、住宅ローンを返済することだけではなく、上述の教育費用が何年後にどれくらい必要か、また後述の定年後の老後の生活費のための資金はどれくらい必要かを把握し、住宅ローン返済が始まっても、計画的に貯蓄することが重要になってきます。そのためにも、無理のないローン(借りられる額ではなく、返せる額)を組むべきです。
※ライフプランを踏まえた住宅取得の資金計画については、住宅金融普及協会、住宅金融支援機構や各機関のホームページにてシミュレーションを行えますのでご参考に。
◎老後資金は40代から本格スタート
「老後資金」は他の資金と比べると不確定要素が多いので準備しにくく、しかも、20代、30代の若い世帯にとっては教育資金や住宅資金を優先することになるため、後回しとなりがちです。しかし、ある程度人生が見えてきた40代以降には準備をスタートさせたいところです。退職金や公的年金の金額も見通せるようになるため、確保できる老後資金や老後生活のイメージをしておくと、必要となる資金額もおのずと把握できるようになるでしょう。
いかがですか?「これからけっこうお金がかかるんだ」と思われた方も多いでしょう。三大資金については、ざっくりとでもいいので準備は早く取り掛かる方がよさそうですね。
最後になりますが、特に住宅取得に関してアドバイスするなら、「身の丈」感覚が大事、ですよ。