コラム

2024-05-10 13:04:00

福岡のマンションはいつまで高くなるの?

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福岡のマンションはいつまで高くなるの?

 

先月、自宅マンションの「固定資産税」と「都市計画税」を納税した。

家屋の課税標準額は前年と変わらずだが、

土地の「固定資産税」「都市計画税」ともに前年比7%アップしていた。

区役所に確認すると、地価の上昇によるものとのこと。

なるほど、西区(福岡市)の地価も上がっているのか。

 

3月26日、不動産取引の基準価格といわれる

2024年の「公示地価」(今年1月1日時点の土地の価格)が公表された。

上昇が続いていた福岡県の地価は、

なんと今年も全国トップクラスの上昇率だったらしい。

いったいいつまで高くなるんだろうか。

 

そこで、少し福岡の地価上昇の状況を調べてみました。

※以下記事は公開情報からデータ引用等を含む。

 

◎福岡県の地価は今後も上昇が続く見込み

福岡県内では、住宅地、商業地、工業地3つの用途の平均変動率が10年連続で上昇し、上昇率は全国1位!しかも3年連続で上昇幅が大きくなっているそうだ。

用途別の上昇率では「商業地」が4年連続の全国1位、「住宅地」が2位、「工業地」が4位とのこと。福岡市の地価の上昇率、恐るべし!

 

◎「公示地価」福岡県の住宅地トップは「大濠1丁目」。

福岡県の「住宅地」で価格トップとなったのは、去年と同じく福岡市の「中央区大濠1丁目」。1㎡あたりの価格は114万円、前年より17万円もアップ!福岡市内では再開発や人口増加などを背景に、新築分譲マンションの販売がまだまだ好調で、利便性の高い都市部エリアの物件は実需としても投資物件としても人気が高く、今後も地価の上昇が続くと見込まれているらしい。

 

◎「公示地価」福岡県の商業地トップは「博多区竹丘町2丁目」。

福岡県の「商業地」で上昇率トップとなったのが、福岡市「博多区竹丘町2丁目」。周辺では、3月16日に西鉄天神大牟田線で14年ぶりの新駅「桜並木駅」が開業。線路が高架化されて周辺道路での渋滞が解消されたこともあり、上昇率は前回より7ポイントも高い21.6%となったそうだ。

 

◎「公示地価」工業地 上昇率トップは「志免町別府西1丁目」。

福岡県の「工業地」で上昇率トップだったのが「志免町別府西1丁目」。上昇率は20.2%で全国9位にランクイン!福岡市中心部や福岡空港からのアクセスもよく、高速のインターも近い志免町は昨年9月に新たな大型物流施設が竣工するなど、物流の拠点としても需要が高まっているそう。この高い上昇率の背景には、世界的な半導体メーカー「TSMC」の熊本県進出の波及効果もあるのではとのこと。県内の地価が県外から影響を受けるなんて、イマドキなんですね。

 

◎売れる新築マンション、売れない新築マンションの二極化?

昨今地価上昇が続く福岡県ですが、専門家の間ではマイナス金利政策の解除の影響が出る可能性があるとも指摘されています。

金融緩和などでさらに高騰した土地と値上がりした建築費や工務費などのコストを販売価格に転嫁して一段と物件が高くなるのではとのこと。実際、福岡市内だけでなく、佐賀市や長崎市などでも「億ション」や「タワマン」が発売され、高額な住戸が早々と完売しています。

そんな高額物件でも購入希望者がいるんですね。しかし中には郊外や難しい立地では、なかなか売れない物件が出てくる可能性が高まってくるとも言われています。

 

◎まとめ

 

福岡県の地価上昇についてお伝えしてきましたが、

今後の金利政策によっては「売れる物件」と「売れない物件」とに二極化する可能性もありそうです。

予想ですが、そのうち売れないマンションが値引き販売され始めると、

市場全体に影響が出てくるかもしれません。

「うーん、じゃいつマンション買ったらいいの??」となりますが、

実需であれば「買いたいときが買い時」とはよく言われます。

その欲しいと思ったマンションの部屋と全く同じ部屋(階数等)はどこにもありませんので。

 

不動産エージェントとして個人的な意見ですが、

無理して住宅ローンを組んで新築マンションを狙うより、

中古マンションを探すことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

このところ都市部の中古マンションも高くなっていますので、

今のうちに「身の程」の価格帯で「ちょっと郊外だけど交通利便性の良い中古マンション」を探す、

というのも選択肢の中に入れておいた方がいいかもしれませんね。

 

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2024-02-20 09:12:00

ボーっと見てたら、チコちゃんに叱られる!? 中古住宅の見学前の準備と見学のポイント

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マンションや戸建ての中古住宅を購入する際、ネットなどで気になる物件を見つけたら、まずは不動産会社(エージェント)に連絡して内見(実邸の見学)をすることになります。この内見のやり方次第で中古住宅の購入に成功するか後悔するかが決まってくる、ってご存知でしたでしょうか?

内見は、ただ漫然と住宅を見るのではなく、実際にそこに住んだ時のことを想像して、希望する暮らしが実現できそうかを判断するための貴重な機会です。見落としや勘違いなどがないよう、内見時の限られた時間で必要にして十分な情報を得なければなりません。

よく物事の成功のカギは「段取り」だと言われるように、この大事な住まい探しの一歩を踏み出す前には、しっかりと「段取り=事前準備」をしておくことが大切です。自分や家族の希望に合った住まいのチェックポイントを書き出したり、売主や不動産会社(エージェント)への質問リストを作成したり、用意できる頭金や毎月の支払可能額の把握、また住宅ローンの事前審査などについて理解をしておくなど、内見に出かける前に必ず確認しておきたいいくつかの大事なポイントがあります。

このコラムでは、理想の住まいを手に入れるために、宅建士エージェント的に見た「中古住宅の内見を成功に導く」ための事前準備情報をご案内します。

 

◎目次 

①中古住宅内見前の事前準備

②中古住宅内見のポイント

③持参すべき持ち物とは

④ローンの事前審査と総コストの試算

 

 ①中古住宅内見前の事前準備

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・内見の目的を明確にする

内見は、自身や家族のニーズに合っているかどうかを判断することが大きな目的です。この目的をはっきりさせることで、具体的なチェックポイントや質問事項が見えてきます。たとえば、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りかどうか、通勤・通学には便利か、生活利便施設は近所にあるか、周辺環境に問題はないかなど、自身や家族の優先順位に沿ったチェック項目を決めることが大切です。また、購入時にリフォームやリノベーションをするのか、将来的に売却の可能性があるのかについても考えておきましょう。これらを踏まえた上で内見に臨めば、ぱっと見の印象や感情に流されずに客観的かつ冷静な判断ができるようになります。

・事前に質問リストを作成する

内見の目的やチェック項目をリストアップしたら、次は質問リストを作ります。住宅の現状や築年数、日当たりや通風、住宅設備の老朽化の程度、リフォームの履歴、近隣とのトラブルの有無、マンションなら管理状況など、細かい点まで質問リストに盛り込みましょう。しかし、実際に内見してみるとその物件特有の予期しない問題なども見つかる可能性もあり、新たな疑問が浮かんだ場合には必ずメモしてチェックしておきましょう。質問リストは、後でどの物件を購入するか比較検討する際の大切な情報源となりますので、内見の前にしっかりと準備しておいてください。また、資金計画に関連する質問、住宅ローンの利用条件や物件価格の交渉余地などお金に関する質問も重要になります。

<内見時に忘れがちな質問>

・防犯・セキュリティについて

・町内会や隣人等の関係性

・災害ハザードマップの有無や災害時の対策に関する質問

 

②中古住宅内見のポイント

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・売主や仲介者への的確な質問術

売主や仲介する不動産会社(エージェント)への的確な質問は、交渉を有利に進めるカギとなります。そのためには、相手が答えやすく、かつ必要十分な情報を引き出せるような明確で簡潔な質問を心がけましょう。不慣れな不動産の専門用語を使うよりは、自身が理解している言葉で具体的に質問することが大切です。また、質問をする際には、重ねて自身の要望をハッキリさせ、遠慮せずに、交渉において譲れる点、譲れない点を明確にしておくことが肝心です。それにより、売主や仲介の不動産会社(エージェント)との対話を通じてお互いの合意点を見つけやすくなります。質問への回答は必ずメモしておくことは言うまでもありません。

・内見後は記録を残しておこう

内見後は、その物件が自身や家族にとって理想的な住まいかどうかをじっくり判断することが大切です。内見時に感じた感情や印象、疑問点などを記録しておくことで、後から冷静に検討する際の大事な判断材料となります。日当たりや風通し、収納の容量といった具体的な情報も記録しておくことよいでしょう。また、室内・外観の写真を撮影しておけば、後で物件を比較検討したり、詳細を確認する際に役立ちます。これらのメモや写真は、将来的なリフォームや家具の配置を考える上でも役に立ちます。この段階で重要なのは、第一印象や直感のみに頼らず、家族や場合によっては第三者を交えて、具体的な視点から物件を評価することです。

・構造や設備のチェックリスト

購入を検討している中古住宅について、まず確認しないといけなのは建物の構造や設備の状態です。耐震性の点では、建築当時の基準を満たしているか、あるいは後からの補強はされているのかといったことが重要な判断材料となります。また、戸建てでは屋根や外壁の状態、基礎のひび割れなども念入りにチェックする必要があります。内見時には、特に水回りの設備もしっかりと目を通しておきましょう。給湯器や配管の状態はもちろんのこと、トイレ、風呂、洗面所などの日常的に使う部分の劣化がないかを確認することで、将来的なリフォームの必要性も見極められます。電気配線やガス設備に関しても、埋め込み式であるか、露出しているかなど、安全面の確認を怠らないようにしましょう。

・リフォームの有無とその詳細

中古住宅を見る際は、過去に行われたリフォームの有無を確認することが大切です。リフォームが行われた場合、どの程度の規模で、どのような工事がされたのか、詳細をヒアリングしましょう。キッチンやお風呂、トイレ等の水回りだけでなく、床や壁の張り替えがあるかどうかもチェックするべきです。材質にも注目し、将来的に発生しうるメンテナンスの問題を見積もることが出来ます。さらに、リフォームによって生じた隠れた欠陥がないか、細やかな検査も必要です。実際の工事を行った業者や時期、保証の範囲などの情報も、後々のトラブルを避けるために収集しておくべきでしょう。

・日当たりや通風の評価の仕方

日当たりと通風は住まいの快適さに直接影響を与えます。これらを評価するには可能なかぎり様々な時間帯に内見することをおすすめします。朝、昼、夕方のそれぞれの時間にどの部屋にどの程度光が差し込むのか、風が通り抜けるのか把握しておきたいものです。自然光の入り方は、生活のリズムや心地良さに直接関わってきますし、通風に関しては、窓の位置や大きさ、そして周辺の建物や地形によって風の通り方が左右されるため、これらも重要な評価項目となります。特に夏場の涼しさや冬場の暖かさを考慮すると、採光や通風はエネルギーコスト削減にも繋がりますから、じっくりと吟味することが重要です。

・住宅瑕疵保険などの確認

建物に関して忘れてはならないのが、「住宅瑕疵保険」の有無と内容の確認です。新築物件の場合、通常、住宅瑕疵担保責任保険に加入していることが多いですが、中古物件の場合はその保証がないこともあります。保険に加入している場合でも、どのように保証されるのか、どの部分が対象なのかを把握しておいてください。もしも引き渡し後に瑕疵が発見されたときに、適切な手続きをとることができるからです。不明点は、必ず不動産会社(エージェント)や売主に確認し、納得いくまで説明してもらいましょう。

・内見は最低2回すべし

一度目の内見だけでは見落としがちな問題点が、二度目の内見で見えてくることがあります。また、異なる時間帯に訪問することで、日中の明るさや周囲の騒音や生活音など、生活環境に大きく影響する要素を再チェックできます。もし可能であれば、平日と週末それぞれ内見を行い、周囲の環境がどのように変わるのかを体感してみましょう。内見を2回行うことで、購入の決断に必要な最終判断が可能となることがあります。

 

 ③持参すべき持ち物とは

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・メジャーやメモ帳

家具の配置を検討する際やカーテンのサイズを確認する時などに、メジャーは欠かせません。また、気づいたことなどを後で思い返したい時にメモ帳はとても便利です。

・カメラやスマートフォンの活用法

内見して時間がたつと記憶が曖昧になったり、間違っていたりすることもあります。内見した物件のリビングの壁紙、建具の色などを思い違いしてしまうと、その後購入する家具やカーテンが部屋に合わないものになってしまうかもしれません。ですので売主の了解が得られるのであれば、カメラやスマートフォンで撮影をさせてもらい、記録として残しておくことをおすすめします。内見を終えて、複数の物件から購入を比較検討する場合、写真で思い返す事で購入の選択を確実なものにしてくれるはずです。

・建物の傾きをチェックする水平器

「購入した建物が傾いていた!」といったような事態は絶対に避けたいこと。専門家なら直ぐに分かりますが、内見で初めて中古住宅を見学する場合、気づかないこともあるようです。ある程度築年数が経過していれば、いわゆる多少の傾きというのは出てくるものです。しかしその傾きが地盤によるものなのか、構造によるものなのか、単なる床のたわみなのかを素人が判断するのはとても難しいものです。ある程度の許容範囲を国土交通省が発表しているので、心配でしたらそれを参照してみてください。自身でチェックするなら水平器が必要ですが、スマホアプリもありますので、内見に出かける前にダウンロードしておくとよいでしょう。

 

 ④ローンの事前審査と総コストの試算

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中古住宅を購入する際、多くの場合住宅ローンを利用することになります。ローンの事前審査を理解して用意しておくことは、「購入の意思表示」として重要な意味を持ちます。どれくらいの額が借り入れ可能か、月々の返済額はどの程度になるのかなど、家計状況に合った計画を立てるにはこの事前審査が大切な手がかりになります。場合によっては、内見の際に事前審査の結果を提示することで、売主や不動産会社(エージェント)側に真剣に購入を検討している姿勢をアピールすることができます。このように住宅ローンの事前審査をしっかりと理解することで、スムーズな住宅購入のための準備を進めることができるのです。

◎備考 住宅ローン事前審査に必要なもの

・運転免許証

・健康保険証

・源泉徴収票(市県民税決定通知書など)

・印鑑

住宅の購入計画を実現させるには、住宅ローンを含めた正確な費用試算としっかりとした予算管理が欠かせません。物件によっては予想していなかった出費が発生することもあります。そのためには、計画の初期段階から、経費削減や資金調達をどうするのか明確にし、余裕を持った予算計画を組むべきでしょう。

・リフォームする場合は詳細な見積もりを

物件購入と同時にリフォームを計画する場合、どこをどのようにリフォームするか現場調査を徹底し、詳細なチェックリストを作成することが重要です。予想外の費用が後から発生しないように素材の選定や作業範囲を明確化し、施工業者に正確に伝えて詳細の見積もりを取りましょう。また、見積もり金額や住宅ローンの組み方やそのこ後の生活設計にも大きく影響します。しっかりと見積もりチェックも行ない、将来的な経済負担を可能な限り最小限に抑え、希望通りのリフォームを成功させたいものです。

・購入の総コストと長期的な費用計画を

誰しも住宅の購入は人生で最大の出費の一つです。ですので購入費用だけでなく、長期にわたる維持管理費用まで考慮した総コスト計算をしっかりしておくべきです。購入費用、登記費用、管理費・修繕積立金(マンションの場合)といった直接的な費用だけではなく、税金、維持管理などの潜在的なランニングコストまで考慮して、長期的な視点で費用計画を立てることが重要です。自身で組み立てがよくわからない場合はFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談してみましょう。

・諸経費と税金の確認

資金計画で見落としがちなのが、諸経費と税金です。これらは不動産売買において一定の金額を占め、見落とすと予算オーバーになってしまう恐れがあります。購入時は印紙税や登録免許税、物件取得時には不動産取得税がかかり、さらには毎年の固定資産税や都市計画税などが毎年継続してかかります。これらの税金や経費は住まいの地域や物件の種別、評価額によっても異なるため、事前の確認と正確な計算が必要です。適切な事前調査と司法書士や税理士などのプロフェッショナルのアドバイスをもとに、資金計画の精度を上げていくことが、安心して住まいを手に入れるためのカギとなります。

 

まとめ

中古住宅の内見は単なる見学以上のものであり、自分や家族の将来の生活を想像し、賢明な判断を下すための重要な機会です。ボーっと見てたら、チコちゃんに叱られるかも(笑)。

このコラムでは中古住宅の内見における事前準備の重要性と、成功への道を見つけるための有益な情報を提供してきましたが、いかがでしたしょうか。中古住宅を購入する際の判断に自信を持つことができるようになりましたか?

 

ご不明の点がございましたら福岡の宅建士エージェントにお気軽にお問い合わせください。

https://fukuokarealestateagent.com/contact

 

2024-01-26 17:15:00

家をスムーズに売るには?<初めての家の売却について>

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諸事情により、いざ「家を売ろう!」と思い立っても、「何をどう始めたらいいのか分からない」という方がほとんどではないでしょうか。家の売却は一生に一度あるかないかの経験だと思いますし、そういう意味では「家の売却の初心者」というわけです。今回のコラムでは、ストレスなくスムーズに後悔しない売却をするために、不動産エージェント的視点で解説していきます。

そもそも「家の購入」に関しては不動産会社(エージェント)の様々なサポートがありますが、「家の売却」には、売主自らが情報を集めたり資料を取り揃えたりという「準備」段階から取り組まなくてはなりません。これが「家の売却の初心者」が戸惑ってしまう大きな原因なのです。

ここでは初めての家の売却でチェックしておくべき9つのステップをご紹介します。家の売却を成功させるための「基礎知識」と思っていただき、大事なポイントをつかんでおきましょう。

 

「家を売る流れ」の全体像を把握しよう

家の売却では、まず最初に「家を売る全体の流れ9ステップ」を把握しておくことからスタートしましょう。

<目次>

◎売却準備

①自分で売却相場を調べる

②不動産査定を依頼する

③訪問査定で不動産会社(エージェント)と面談する

④不動産会社(エージェント)と媒介契約を締結する

◎売却活動

⑤売却活動を開始する

⑥内覧対応をする

◎売買契約・決裁・引渡

⑦売買契約を結ぶ

⑧決済と物件の引き渡し

⑨確定申告をする

 

ではそれぞれのステップごとに少し詳しくご説明します。難しいと思われる箇所は飛ばしていただいてもOKです。分からない箇所は不動産会社の担当・エージェントに聞けば教えてくれます。

◎売却準備

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①自分で売却相場を調べる

不動産会社(エージェント)に相談する前に、まずは自分で家の売却相場を調べてみましょう。家の売却を成功させるためには、適正価格で売り出すということが大前提になります。適正価格を知るためには、まずは自分自身で相場を調べることをおすすめします。相場を知っておくことで、不動産会社(エージェント)に査定依頼をした際に、適切な売却価格を提示している不動産会社(信頼できる)かどうかを判断することができるからです。

家の相場は、次の2つの不動産情報サイトでチェックできます。

■レインズマーケットインフォメーション

まず一番のおすすめサイトは、「レインズマーケットインフォメーション」です。国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理していて、全国ほとんどの不動産会社(エージェント)でレインズ(REINS=Real Estate Information Network Dydtem)のシステムが不動産売却に活用されています。レインズマーケットインフォメーションは、レインズの情報の一部を一般人でも見られますし、すでに成約した物件情報も掲載していますので、実際の「売却金額」を知ることができます。

■土地総合情報システム

もう一つの相場を調べるおすすめサイトは、「土地総合情報システム」です。国土交通省が運営しているサイトで、実際に行われた取引価格や地価公示、都道府県地価調査の価格を掲載しています。

レインズマーケットインフォメーションと土地総合情報システム、この両方をみれば大体の相場を把握できます。

 

②③不動産査定を依頼する

自分である程度の家の相場を調べたら、不動産会社(エージェント)に査定を依頼しましょう。不動産査定には、以下の2種類の方法があります。

A.机上査定(簡易査定)

・算出方法:築年数・面積・所在地などのデータから算出

・メリット:手軽に依頼が出来て、数日で査定結果がわかる

・デメリット:概算なため、実際の売却価格は下がる可能性がある

机上査定(簡易査定)とは、不動産会社(エージェント)のスタッフは実際に訪問はせずに、その家の築年数や、面積などの物件情報やデータをもとに、だいたいの査定金額を算出する方法です。実際の物件を見て算出するわけではないため、立地条件や土地の形状、経年劣化の状態などによっては実際の査定金額とずれることもあります。まず、不動産売却を検討する際に、ある程度の目安をつかむために最初に行うのが机上査定(簡易査定)です。

B.訪問査定

・算出方法:簡易査定データの他に実際の物件を見て算出

・メリット:査定価格が売却価格に近く、アドバイスも受けられる

・デメリット:訪問対応が必要なので、時間と手間がかかる

訪問査定とは、不動産会社(エージェント)のスタッフが実際に物件を見てから査定額を算出するため、より現実に近い査定額が期待できます。また、不動産会社(エージェント)のプロによる、売却に関するアドバイスを受けることもできます。実際に対面で担当者の応対を見ることができるので、不動産会社(エージェント)選びにも役に立ちます。

 

④不動産会社(エージェント)と媒介契約を締結する

不動産の売却には、大きく分けて仲介と買取の2種類があります。仲介は、不動産会社(エージェント)に買主を探してもらい、買取は不動産会社に直接買い取ってもらうことになります。媒介契約とは、この売却方法のうち「仲介」をしてもらう際に取り交わす契約のことを言います。

※不動産会社(エージェント)を通さない個人売買も可能です。仲介手数料は発生せず、また、自分の希望価格で買主を探すことができます。ただし、家をスムーズに売るための専門的な知識や資格が必要となるため、個人売買は不動産売却の初心者にとっては難しい方法といえます。家を売るのが初めての方は、不動産会社(エージェント)に売却依頼した方が賢明といえるでしょう。

◎不動産会社との媒介契約は、3種類あります。

・一般媒介契約

・専任媒介契約

・専属専任媒介契約

一般媒介契約と専任媒介契約・専属専任媒介契約の最も大きな違いは、他の不動産会社に重ねて依頼(契約)できるかどうかという点です。専任媒介契約・専属専任媒介契約を締結すると、一社にしか仲介の依頼(契約)をすることができません。一方で、一般媒介契約では、複数の不動産会社に同時に仲介を依頼(契約)することが可能です。

◎専任媒介契約・専属専任媒介契約と一般媒介契約の違い

それぞれにメリット・デメリットがあり、どの媒介契約が一番いいのかはケースバイケースでその時の状況によっても変わります。それぞれの特徴、メリット・デメリットについては以下の表を参考にしてください。

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◎一般媒介契約

メリット

・複数の不動産会社(エージェント)に依頼できる

・購入希望者を多く早く集めやすい

・競争意識で営業活動が活発になる

デメリット

・売却できる確定がなく積極的な売却活動を期待できないこともある

・仲介手数料を値引きしにくい

・レインズ登録しない場合、物件情報拡散しづらい

一般媒介契約とは、複数の不動産会社(エージェント)と同時に契約を結ぶことができる媒介契約方法です。自分で見つけた買主と不動産会社(エージェント)を介さずに直接取引も可能です。3つの媒介契約の中で一番自由度は高いものの、不動産会社(エージェント)への拘束力は一番弱い契約形態です。

・専任媒介契約

メリット

・専任なので積極的な販売活動期待できる

・販売状況の報告がある

・販売状況の報告がある

デメリット

・1社のみの契約なので力量で左右される

・売主が自分で買主を見つけることもできるが、媒介契約履行費用は発生する

専任媒介契約とは、1つの不動産会社(エージェント)と媒介契約を結びます。契約期間中(3カ月間)は、ほかの不動産会社(エージェント)と契約を結ぶことはできません。専任媒介契約と専属専任媒介契約の一番の違いは、売主が直接買主を見つけて直接取引できるか、できないかが大きな違いです。他には差異はそれほどなく、売主への報告義務の頻度やレインズへの登録日数の違いだけで、契約内容はほぼ一緒です。

・専属専任媒介契約

メリット

・積極的な販売活動期待できる

・3つの中で一番報告頻度が多く状況把握しやすい

・仲介手数料の値引きに応じやすい

デメリット

・1社のみの契約で力量に左右される

・売主が自分で買主を見つけることはできない

専属専任媒介契約とは、専任媒介契約と同様に、1つの不動産会社(エージェント)と媒介契約を結びます。3つの媒介契約の中で、一番縛りが多い契約と言えます。反面、売却に成功すれば必ず成功報酬が入るため、不動産会社(エージェント)の積極的な売却活動を期待できるメリットがあります。

◎媒介契約を選ぶポイント

3種類ある媒介契約に迷った場合は、目的別に選んでみましょう。以下のような場合は、専属専任媒介契約・専任媒介契約がおすすめです。

◎専属専任・専任媒介契約向き

・売却を急いでいる

・売れなかった時は不動産会社(エージェント)に買取を依頼したい

・相性の合う信頼できる不動産会社(営業マン・エージェント)に出会いたい

以下のような場合は、一般媒介契約がおすすめです。

◎一般媒介契約向き

・人気のあるエリアの物件である

・知人や近所に知られたくない(レインズに登録されたくない)

 

依頼(契約)する不動産会社(エージェント)が決まったら、いよいよ販売活動が始まります。

⑤売却活動を開始する

◎家を売るタイミング

売却活動は、2~3月頃に売却が決まるようなタイミングで始めるのが理想です。不動産の売却は、物件にもよりますが最低でも3ヶ月程度かかりますので、遅くても12月上旬までに売却活動を始め、3月上旬までには売りたいところです。買主が購入後にリフォームする場合もありますので、買主が入居するまでの時間も考慮するとよいでしょう。

日本では、4月が新学期や入社・転勤等で新生活をスタートする方が1年を通して一番多く、3月が最も住宅の購入需要が高まる時期です。また3月は必要に迫られて購入する人が多く、中古住宅市場も活況を迎えます。家を売却するのであれば、3月のタイミングを逃さず売却するのがベストと言えます。

では、実際に「売却活動」は何をするのかを見ていきましょう。

◎売却活動

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◎広告を出す

まず、インターネット上や店頭の広告に物件情報を掲載します。他にも、チラシの折込やポスティングなど、物件情報をより多くの人に拡散できるように売却活動を行います。もし、ご近所に家の売却を知られたくないなどの事情がある場合は、不動産会社(エージェント)に相談してみましょう。インターネット上では難しですが、そのエリアには広告を出さないなどの配慮をお願いできることもできます。

広告等で購入希望者が現れたら家を見てもらいますが、物件の印象を少しでも良くするために押さえたいポイントを紹介します。

⑥内覧対応をする

チラシ等の広告を見て物件に興味を持ってくれた人は、「物件を見たい」という要望を不動産会社(エージェント)に連絡します。中古住宅は数千万円もする大きな買物であるため、チラシ等の広告だけで購入を決めるということはまずありません。ですので売主は購入希望者に物件を見せることが必須になります。

購入希望者が物件を見に来ることを業界では「内覧」と言います。特に、居住しながら物件を売る人は、不動産会社(エージェント)とともに売主が内覧対応をすることが通常です。買い先行のような場合で、既に引越をしている場合には、鍵を不動産会社(エージェント)に渡して、不動産会社(エージェント)だけに内覧対応をしてもらうこともあります。内覧での家の印象が、その後の購入意思決定に大きな影響を与えます。内覧では、とにかく家をきれいに、モノを少なくすることが大切です。

◎家を整理する

家の片付けは時間と手間もかかりますので、売却を決めたら少しずつ掃除をすることをおすすめします。どうしてもモノが多くて整理に困る時は、一時的にトランクルームや実家に預けたりするとよいでしょう。

また、モノを捨てた後は見栄えをよくするために、ハウスクリーニングを依頼するのも手です。購入希望者は、ご夫婦でいらっしゃることが多く、奥様は特にキッチンをよくチェックされます。ハウスクリーニングを使って、キッチンやバス、トイレ、洗面所と言った水回りは重点的にきれいにすると印象がよくなります。

◎家を売る理由を考えておく

内覧では、購入希望者に売却理由を聞かれることがあります。もし、あなたの家を売る理由が、「物件のココが気に入らない」というネガティブなものであれば要注意です。その場合、売却理由は別の表現方法を考えておく必要があります。

よくあるのが、交通量の多い道路際に建っているマンションの場合です。家族の誰かが喘息になってしまったから売却する、というようなケースで「子供が排気ガスのせいで喘息になったので売却します」と説明してしまうと、売却がなかなか困難になります。購入希望者も前面道路の交通量はとても気にします。物件のネガティブな部分には、買主が暮らしやすくなるように、日々の工夫を「対処法」として伝えてみてください。例えば、「洗濯物は中で干した方が良いですよ」とか、「16:00以降は交通量が増えるので窓は閉めた方が良いですよ」等々の前居住者ならではの役立つ対処法です。なお、購入希望者が納得しやすい売却理由や対処法については、不動産会社(エージェント)もたくさん知っていますので、迷った場合は不動産会社(エージェント)にアドバイスをもらいましょう。

◎内覧当日の対応

内覧当日は、購入希望者を「お客様としておもてなしする」心構えを持っておきましょう。購入希望者が来る前には、窓を開けて部屋の空気を入れ替えておき、部屋の電気を付けておきます。内覧では、人数分のスリッパは必ず用意してください。

また、売主のご主人が一緒でも奥様が主に対応しましょう。奥様であれば、その地域の食品スーパーや病院、習い事の教室や学習塾等の評判も良くご存知ですので、購入希望者の奥様に地域のお役立ち情報を提供すれば、心象が良くなります。

どんなに完璧と思われる内覧応対をしても、購入希望者は自分たちが求める条件に合わなければ、購入はしてくれません。内覧対応をして次々に断られると、気持ちが落ち込むこともあります。内覧対応は、一喜一憂せず、余裕をもって、冷静にこなす感覚で対応しましょう。

 

◎売買契約・決済・引渡

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内覧した購入希望者が購入を決めたら「売買契約」を結んで引き渡しへと進みます。

⑦売買契約を結ぶ

買主が決まると、売買契約を結びます。不動産は売買契約と引き渡しの間に1ヶ月ほどの時間を設けます。売買契約では契約書の読み合わせと契約書への押印を行い、買主から手付金を受領します。手付金の相場は売買金額の10%が相場です。売買契約では、資格を持った不動産会社の担当やエージェントが買主に対して重要事項説明を行います。

不動産会社(エージェント)へ支払う仲介手数料は、売却が成功した際の成功報酬ですが、売主は、売買契約の時点で不動産会社に50%の仲介手数料を支払うのが一般的です。仲介手数料の残り50%分は、物件の引き渡し時に支払います。

 

1.仲介手数料について

売買で不動産会社に支払う手数料は、成功報酬です。仲介手数料は、法律で上限が定められています。

◎仲介手数料の上限額

売買金額 仲介手数料

・200万円以下 売買金額×5%(税別)

・200万円以上~400万円以下 売買金額×4%+2万円(税別)

・400万円以上 売買金額×3%+6万円(税別)

通常普通に住んでいるマイホームであれば、ほとんどの場合、取引金額は400万円超になります。そのため、仲介手数料は3%+6万円です。仲介手数料には消費税が別途発生しますので、(取引金額×3%+6万円)×1.10が仲介手数料の上限となります。

なお、仲介手数料の規定は、あくまでも「上限」です。この金額を払わなければならないものではありません。また仲介手数料は、売買契約時に50%、引き渡し時に50%を支払うのが一般的です。

 

2.契約不適合責任について(旧:瑕疵担保責任)

売主は、買主に対して「契約不適合責任」を負います。旧民法では「瑕疵(かし)担保責任」と呼ばれていましたが、民法が改正されて売主の責任がより大きくなりました。瑕疵とは、家が通常有すべき品質を欠くことを指します。ですので、売買契約では買主に対し、瑕疵を適切に伝えなければいけません。

売却後に契約内容にない瑕疵が見つかった場合は、損害賠償や契約解除などの対応が必要になる場合もあります。シロアリや雨漏りなど、簡単に見つからない隠れた瑕疵などは特に、嘘偽りなく伝えるようにしましょう。

◎契約不適合責任のポイント

・インスペクション(建物状況調査)を行い、住宅の瑕疵を明らかにする

・雨漏りやシロアリの被害、外壁のひび割れなどの瑕疵は事前に買主に伝えておく

・瑕疵を隠して売ったら、発覚した場合修繕や売買契約の解除を行わなくてはならない

・売却後、売主がいつまで契約不適合責任を負うべきか特約で明確にしておく

3.瑕疵担保保険について

売却後の修繕トラブルを防ぐために「瑕疵担保保険」があります。将来的に発覚するかもしれない瑕疵の修繕のために、自宅の修繕費とは別に貯蓄を行うのは大変です。瑕疵担保保険は、契約不適合責任における修繕費や調査費用、仮住まいへの引っ越し費用の一部をカバーしてくれる保険です。保険加入は義務ではありませんが、家の売却時に加入しておくと安心できます。

 

売買契約を結んだら、いよいよ物件の引き渡しになります。

⑧決済と物件の引き渡し

・引き渡し時に行うこと

売買契約を締結後、1ヶ月ほどで引き渡しを行いますが、売主は引き渡しまでに引越を済ませておかなければなりません。引き渡しでは買主は残金の入金、売主は鍵の引き渡しを行います。抵当権が付いていれば、残金の入金をもって抵当権の抹消を行います。同時に、買主が住宅ローンを組む場合は、買主側でローンの実行を行います。

・引き渡し時に司法書士が行うこと

引き渡しでは司法書士が立ち会います。司法書士は引き渡し後、すぐに抵当権抹消と、所有権移転、新たな抵当権設定の登記の全て行うことになります。また、引き渡しでは、固定資産税及び都市計画税(以下、「固定資産税等」)の精算も行わなくてはなりません。

・お金の清算について

固定資産税等は、毎年1月1日時点の所有者に対して1年分の固定資産税等が課されます。例えば、売主Aが1月1日の所有者で、7月1日に買主Bへ引き渡しを行ったとしても、その年の納税義務者はAになります。そこで、買主Bから売主Aへ7月1日以降の固定資産税等を支払うことで、7月1日以降の固定資産税等を実質、買主Bの負担とします。これを固定資産税の精算と呼びます。

引き渡しでは、残金入金以外にも、このような精算といったお金のやり取りも発生します。そのお金のやり取りの中で、仲介手数料の残金50%も引き渡し時に支払います。

 

引き渡しも無事終わったら、最後は売却したときの税金と確定申告についてです。

9.確定申告をする

不動産を売却したとき、以下の関係式で表される譲渡所得がプラスであれば、所得税が発生します。

◎譲渡所得=譲渡価額-取得費-譲渡費用

譲渡価額とは売却額のことで、取得費とは購入価額のこです。但し、建物に関しては減価償却後の価額になります。譲渡費用は仲介手数料等の売却に要した費用です。

一般的に、住宅は経年とともに価値が下がりますので、譲渡所得はマイナスとなるケースが多いです。譲渡所得がマイナスであれば、税金は発生しません。

一方で、譲渡所得がプラスになっても、「3,000万円特別控除」と呼ばれる特例を用いると、譲渡所得がマイナスか、もしくはプラスになっても少額になります。

◎3,000万円特別控除を適用すると、譲渡所得は以下の式で計算されます。

◎譲渡所得=譲渡価額-取得費-譲渡費用-3,000万円

マイホームが購入当初から3,000万円以上も値上がりすることは滅多にありません。そのため、3,000万円特別控除を適用すれば、ほとんどの方が3,000万円特別控除を適用すると税金を支払わなくても済むことになります。但し、3,000万円特別控除を適用するためには、確定申告が必要です。この場合の確定申告は税金を払うためではなく、この特例を使って税金を払わなくするために行うものです。

※別荘の売却においては、3,000万円特別控除の優遇措置はありません。

 

まとめ

いかがでしたか?家をスムーズに売る方法、ご理解ただけたでしょうか?家を売る全体の流れの中でも特に不動産会社(エージェント)選びはとても重要です。査定価格を高く出した不動産会社(エージェント)がその価格で売却できるとは限らず、売買契約を取りたいがために相場より高い査定価格を提示するケースもるようです。

例えば、個人情報を出さないでできる「匿名査定」サイトなどで相場感を掴んで、まずは複数社(3社ほど)に訪問査定してもらい、依頼する不動産会社(エージェント)見極めるところからスタートしましょう。

家の売却にかかる期間は、うまくいってもだいたいマンションで3か月程度、一戸建てで3~6カ月ほどかかると言われています。売却時期を想定して余裕をもって早めに売却活動に望みたいものです。

◎不動産売却のご相談は宅建士エージェントへお気軽にお問合せください。

✉️https://fukuokarealestateagent.com/contact

 

 

2024-01-17 15:11:00

住みやすい街を見つけよう!

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大学や専門学校の入学、新社会人での入社、あるいは転勤・転職などで、住まれ育った街や住み慣れた街から引っ越すときって、ちょっと寂しいけど、ワクワクしますよね。引っ越し前に、知らない街でアパートや賃貸マンションを探していると新生活に期待も膨らみます。ところが、いざ引っ越して住みはじめてみると、なんだか思っていたところと違う、住みにくい!などということもあります。このように、住みたかったイメージのところとミスマッチがないように、「住んで良かった!」と思える街に住みたいところです。

例えば、

独身なら駅やバス停から近いかな、コンビニはあるかなとか、

新婚や共働きなら、スーパーは?ごはん屋さんは?居酒屋さんは?

ファミリーなら、幼稚園・保育園、学校区はどうなの?

定年退職前後は、郊外の一戸建てを売って街中のマンションに引っ越す

シニアなら、住まいを売ってシニアマンションや施設に引っ越す 

などなど、それぞれの年代で街に求める条件も違ってきます。では「福岡の不動産・住まいのエージェント」的にみた「世帯別に住みやすい街の条件」をざっくりチェックしてみましょう。

 

◎独身一人暮らしが住みやすい街

・駅、バス停が近い(通勤・通学時間が短い)

・家賃がリーズナブル

・安くて美味しいごはん屋さんがある

・コンビニや夜遅くまで営業しているスーパーがある

独身一人暮らしの場合は収入が一般的に少ないので、支出の多くを占める家賃を抑えて毎日の生活に必要な利便性を確保できる街がおすすめです。また、アルバイトや仕事帰りにも利用できるコンビニや夜遅くまで営業しているスーパーが近くにあると、飲み会や残業で遅くなっても買い物をしてから帰れるので便利ですね。

 

◎単身女性が住みやすい街

・駅やバス停から近い

・治安が良い

 ※現地でできる治安のチェック方法↓

 駅やバス停からの夜間の人通り

 街灯は多いか、明るいか

 いつも使う道の見通しが良いか

 繁華街や深夜営業の店舗などは無いか

 交番や警察署が近くにあるか

 注意喚起看板などがないか などです。

・犯罪の温床となる場所がない

通勤・通学路や家の近くに深夜営業の店が多い歓楽街があったり、街灯がなかったりすると、夜間の一人歩きが不安に感じます。また、周辺に塀で囲まれた死角や空き家・空き地など犯罪の温床になるような場所がないかも確認しましょう。

また、地域性の面から住民のマナーも確認しておきたいポイントです。例えば、夜間のコンビニの駐車場が若者のたまり場になっていないかなど、マナーが悪い人がいる街は避けた方が無難でしょう。

 

◎新婚夫婦が住みやすい街

・カフェやショップ、公園など、おしゃれな場所が近くにある

・同世代のカップルが多い

・休日にリラックスできるスポットが多い

新婚夫婦が快適に暮らせる街の条件の1つは、同世代が集まるおしゃれなスポットが近くにあることです。地元の人がやっているカフェやレストラン、カジュアルなファッションモールや公園などが近くにあると、休日に2人で外出する機会も多くなり、一緒に過ごす楽しい時間が増えることでしょう。同じ年代が多い街なら知り合いや友人もできやすく、家族が増えても長く住み続けられるかもしれません。

 

◎共働き世帯が住みやすい街

・駅やバス停から近い

・役所や病院等の公共施設が近い

・スーパーの営業時間や品揃えが良い

夫婦お互い忙しく生活しているので「タイパ」がいいか、が街選びのポイントとなります。帰宅時間が遅く不規則な家庭なら、スーパーの営業時間や品揃えもチェックしたいポイントです。商店街などお店が多い街でも帰宅する時間に営業していなければ、買い物できないですからね。

欲張りですが、惣菜が充実しているスーパーがあれば食事の準備も手軽に済ませられるので、平日の夕食づくりの家事負担の軽減にもなり、その分夫婦の時間が増えて会話も弾む(?!)かも。。

 

◎子育て世帯が住みやすい街

・子どもがよく利用する施設が多い

・夜間対応や緊急対応をしている病院がある

・託児施設が近くにある(待機児童がいない)

・自治体の子育て支援制度が整っている

就学前の子どもがいる家庭なら、託児施設が近くにあるか、また、待機児童がいないかなどの点は気になるところ。近くに託児施設があれば、施設の開園時間は確認しておきましょう。幼稚園や保育所、学校や病院など、子どもがよく利用する施設の多さは街選びの大きなポイントです。子どもが遊べる公園や児童館などがあるとなお良いでしょう。

注意点は、このような施設が近くにあっても行くまでに交通量の多い幹線道路などがあると不安要素になります。通学路の安全は重要ポイントです。また交番や警察署などの場所は確認しておきましょう。

自治体によっては医療費の助成や育児サービスなど、子育て支援に力を入れているところもあります。このような行政の街は育児負担の軽減につながりますので、ぜひチェックしたいところです。

 

◎シニア世代の夫婦が住みやすい街

・車の免許を返上しても生活しやすい

・シニア世代同士集えるコミュニティ(場所)がある

・医療機関と福祉施設が充実している

近い将来車を運転できなくなっても生活しやすい街が、シニア世代の街選びの大きなポイントです。アップダウンの坂が少なく平坦な土地で、徒歩圏内に病院やスーパー、商店街などがあるとゆとりをもって安心して暮らせます。

医療機関と福祉施設はその地域特性によって特色があります。例えば、子育て世帯が多い街には小児科や歯科などが多い傾向にあるため、シニア世代が必要な施設があまりないこともあります。介護サービス施設が多く存在する街や介護や医療の助成金が充実している行政の街、評判のいい病院が近くにある街を選ぶことを心がけましょう。

 

賃貸なら、年代や家族構成に応じて比較的簡単に住み替えができますが、マンションや戸建の持ち家の場合、そう簡単に引っ越しはできませんよね。オリエンテーリングと同じ要領で、その街に詳しい不動産会社のスタッフやエージェントと一緒にチェックポイントを押さえながら、住みたい街をしっかり探してみましょう。

 

SHERPA不動産エージェントでは、お住まい探しのご相談も承っております。どうぞご遠慮なくお問合せください。ご一緒に「住みたい街」「住みたい家」探しをお手伝いさせていただきます。

◎お問合せ https://fukuokarealestateagent.com/contact

2024-01-12 10:53:00

実際中古マンションはいくらで売れるの?

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よく「売却マンション募集!」とか「無料査定!」という不動産会社のチラシがポスティングされていますが、今売るつもりがなくても、チラっと「今住んでるマンション、実際いくらくらいで売れるのかな?」と思った方も多いのではないでしょうか。ちなみに不動産会社(エージェント)に「査定」を依頼する場合、どのような根拠で査定価格が出てくるのか少し紹介します。

◎査定価格とは

不動産売買の取引では法的にも適正な契約の下、売買価格が売主・買主双方が納得するものであることが第一です。不動産にはいわゆる「定価」と言われるものがありません。しかし売買をする上で市場流通的に「適正な価格」があるはずです。その「適正価格でスムーズに売却すること」こそ不動産売買に一番求められることなのです。しかし、適正価格が分からず相場より安く売ってしまったり、逆に高い価格のためになかなか売却できないなどの失敗例もあるようです。不動産取引を成功させるためにも、相場感を掴んでおくことはとても大事で、査定価格に対しての不動産会社(エージェント)の査定根拠※はきちんと確認しておきたいところです。

※宅地建物取引業法では“価格提示の際にはその根拠を明らかにしなければならない”ことになっています。

(同法34条の2第2項 http://www.tokagekyo.net/echo_t3/gyouhou-34-2.html

 

◎不動産売買の4つの価格とは

①希望価格 

売主の「これくらいで売れたらうれしいな」的な価格。だいたい相場より高めになることが多い。

②査定(助言)価格 

不動産会社(エージェント)が相場感や現地調査等を元に算出した価格。算出の方法としては取引事例比較法が一般的。結局この価格で売れることが多い。※中には売買契約を取りたいがために相場を無視した「高額査定」をする不動産会社もあると聞きますので、複数社に査定依頼した方が賢明です。

③売出価格

売主の希望価格と不動産会社(エージェント)の査定(助言)価格をすり合わせ、価格を再設定し媒介契約を結び不動産を売り出す価格。

④成約価格

売主と買主との条件が折り合い売買契約が成立した時の価格。

※売出価格から成約価格に至るまでには、売主(高く売りたい)買主(安く買いたい)双方の条件の調整を不動産会社(エージェント)が行い、双方が歩み寄りながら契約まで話を進めることになります。

 

◎実際の成約事例を見てみよう

ちなみにレインズ(指定流通機構)で昨年2023年に成約になった中古マンションのデータを調べてみました。

事例:福岡市西区愛宕浜2丁目 2023年成約マンション(15戸)データより独自作成

    築年数   戸数 平均成約価格 平均成約坪単価 平均専有面積 平均間取り

1995年(築29年)1戸  3,890万円     125.3万円    102.63㎡  4SLDK

1996年(築28年)4戸  2,495万円   109.25万円    75.24㎡  3LDK

1997年(築27年)5戸  2,900万円   115.8万円    82.42㎡  3LDK

2006年(築18年)5戸  4,132万円   142.58万円    97.17㎡  3~4LDK

※レインズに掲載されていない物件もあると思いますが、ざっくりご参考ください。

 

いかがでしょうか?意外と高いな、と思われましたか?安いと思われましたか?リフォーム物件かまたは階高や角部屋等戸別で多少の価格差はあるにせよ、だいたい相場感はお分かりだと思います。1990年代中頃にマンションを買って30年ローンを組んだ方ならそろそろ完済する時期ですよね。場合によっては繰り上げ返済してローン残債はないよー、という方もいらっしゃるでしょう。定年退職前後になると、終の棲家として住み続けるか、買い替えして第2の人生に踏み出すか等々、思い悩まれる方もいらっしゃるでしょう。

SHERPA不動産エージェントでは、売却しようかどうかお悩みの方のご相談も承っております。どうぞご遠慮なくお問合せください。とりあえず査定のみのご相談でもOKです。

◎お問合せ https://fukuokarealestateagent.com/contact

※買取やリバースモーゲージの場合は、仲介の査定価格を下回るケースがほとんどですが、売却を急ぎたい、事情があってまとまった資金が必要という方は検討されてもいいかもしれません。

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