コラム
リノベーション前提での中古マンションの探し方アレコレ
このところの新築マンションの高騰で、予算内で住みたいエリアに新築マンションが見つからない、というケースが増えているようです。
購入をあきらめて賃貸に住み続けるか迷っている方も多いはず。そこで不動産エージェントからの提案です。リノベーションを前提にして中古マンションを探す、という選択肢はいかがでしょうか。
このコラムで以前にも取り上げましたが、少し築古の中古マンションなら、リノベーションの予算を上乗せしたとしても手頃な価格の物件が流通しています。それも新築分譲マンションが建つ余白のないような稀少な立地の場合も多いのです。
そこで今回は、筆者の自宅マンションリノベーションの経験をもとに、リノベーション向きの中古マンションの探し方やリノベーションで成功するポイント等をチェックしていきます。
まずは、リノベーションを前提とした中古マンションの購入でチェックする7つのポイントについてです。
1. 管理状況はどうか(近隣トラブル等はないか)確認する
例えば、エントランスホールに騒音トラブルやたばこのポイ捨て、共有部分の使用についての注意などの貼り紙があったりする場合は、一部の居住者のマナーが悪い可能性があります。
また、ゴミ収集所にルールを無視した廃棄物が捨てられているといった状況が確認できれば、建物全体の管理状況を判断することもできます。
このような管理状況については、仲介する不動産会社に確認するとともに、内見時に自分でもチェックしておきましょう。
2.建物が新耐震基準を満たしているか
マンションのリノベーションはあくまでも専有部分(自分の部屋)のみが対象となるため、個人で建物全体をリノベーションして耐震性を高めることはできません。建物の耐震性は物件選びの際必ず確認しておく必要があります。
マンションの耐震基準は、1981年の6月1日を境に大きく変化しています。それまでの「旧耐震基準」は、現行の「新耐震基準」と比べて震度の想定が低めに設定されているため、物件によっては耐震性に不安があるものもあります。
そのため、基本的にまず新耐震基準の物件を選ぶのが無難といえるでしょう。どうしても旧耐震基準(築40年以上経過した)の物件が気に入って購入しようとするのであれば、耐震補強などが適切に行われているかをチェックしましょう。
物件によっては、専門家による耐震診断が行われているケースもあるので、その内容も仲介会社に確認しておくと安心です。
3.共有設備が老朽化していないか
建物の耐震性が個人でリノベーションできないのと同じように、共用部分の設備や配管などは自分で修繕することはできません。これらの共有部分は、マンション全体で行う「大規模修繕工事」によって改修されるので、購入前には施工履歴を確かめておくことが大切です。
リノベーションを前提とした中古マンション選びでは、特に「変えられない部分」を必ずチェックするようにしましょう。
4.長期修繕計画はあるか、過去に適切に実施されたか
マンションは管理状態や修繕の実施の有無によって、寿命が大きく変わります。マンションの修繕計画は、仲介する不動産会社を通して購入前に入手できるので、あらかじめ大規模修繕の履歴や実施計画、修繕積立金の積み立て状況(滞納など)などを調べておくといいでしょう。
5.管理費や修繕積立金の月額費用も忘れずに
中古マンションの購入後には、新築購入と同じように毎月の管理費や修繕積立金が発生します。修繕積立金は共用部分に関する費用であるため、専有部分である自室のリノベーションを行ってリニューアルしたとしても、必ず支払わなければなりません。
特に築年数が経過している物件の場合、修繕積立金が高くなる傾向にあるので、あらかじめ調べておき、住宅ローンに加えて毎月のトータルの支払額を把握しておきましょう。
6.管理規約によるリノベーションの範囲はどこまで可能か
マンションでのリノベーションは、「管理規約」に沿って行うことが前提となります。
物件によっては「張り替える床材に制限がある」「内装に使ってはいけない素材がある」「設備の移動は認められない」など、リノベーションに関する禁止事項が定められていることも多いので注意しましょう。
また、前述しましたがリノベーションが認められるのは専有部分のみです。バルコニーや窓、玄関ドアは共用部分であるため、個人ではリノベーションができないことを前提に考えておいてください。
7.物件+リノベーション費用の準備について
リノベーションを前提に中古マンションを探すのであれば、「マンションの購入費用」と「リノベーション費用」の2つの費用を準備する必要があります。この場合、マンションの購入費用は住宅ローンで、リノベーション費用はリフォームローンで用意しようと考える人も多いでしょう。ただし「リフォームローン」は、住宅ローンと比べて返済期間が短く金利も高い傾向にあります。
そこで、検討したいのが「住宅ローン」です。リフォーム費用も中古物件の購入代金と一緒に「住宅ローン」で借りる方法です。この時の住宅ローンの返済は、リフォーム工事期間は金利の支払いだけで元金の返済は待ってもらうことも可能な金融機関もあるので、あらかじめそうした商品を探すようにしてみてください。
※購入する物件の築年数によっては、住宅ローンを借りられる限度額や期間が制限されることもあります。
以上のように、思い通りのリノベーションで理想のマンションライフを実現するためには、専有部分だけでなく、管理状況や管理規約、構造、長期修繕計画、また資金計画等も事前に確認しておく必要があります。まずは基本的な禁止事項をチェックするとともに、配管、設備、電気配線などを動かせるかも必ず調べておきましょう。
プロでなければ確認することが難しい箇所もあるため、リノベーションプランを含めて相談できる不動産会社・リフォーム会社などに物件探しから手伝ってもらうのもひとつの方法です。
まとめ
どんな中古マンションがリノベーションに向いているか見極めるのは、正直なかなか大変です。後悔しない理想的な住まいを手に入れるためには、「物件選び」と「リノベーション」についての情報収集と知識を深めておく「充電期間」が必要だと思います。
まずは書籍や雑誌、ポータルサイトやリフォーム会社や不動産会社のサイトをチェックして、どんな物件があるのか、叶えたいリノベーションのイメージ、予算感などをざっくり自分で把握し、家族で共有しておくことをおすすめします。
◎追記
物件選びを行う際には、「リノベーション済みの中古マンション」も視野に入れてみてはいかがでしょうか。希望に合う物件に出会えれば、そのまま購入を進めた方が手間や時間は省略できます。また、実際にリノベーション済み物件を内見することで、自身のリノベーションプランに生かせるヒントが見つかるかもしれません。
「マンションリフォーム顛末記」その③ 完結編
7月中旬から始まった今回の自宅マンションの「住みながらリフォーム」も9月下旬ほぼ終了した。およそ2か月ちょっとかかった。
住みながらのリフォームは思っていたよりも日常生活への負担が大きかったが、得るものも沢山あったので、まあ、いい経験になったというところかな。
さて今回のリフォームのおさらいだが、リフォーム計画で目指したのは主に以下の5点。
・海辺のロケーションを生かして、もっと室内からの海の眺望を広げること
・リビング周りを広々使いたいのでLDKを中心とした間取に変更すること
・見せる収納(とっ散らかっている)から、隠す収納(スッキリ)へ変更すること
・将来売却、譲渡の可能性もあるので、オーソドックス(普遍性のある)な間取り、
壁紙、床、設備機器等にすること。
・リビングで音楽を聴けるようにすること(オーディオは私の狭い趣味部屋にしかないので)
※勝手に「サウンドインテリア」と言っている♫
結論から言うと、上記計画はまずまず叶えられたと思う。
それでは「住みながらリフォーム顛末記」の最終回を取りまとめたので(時間がかかった💦)お披露目(するほどでもないが)します😊。
<あらすじ>
リフォーム着手の最初の1週間程は寝室や水回り(キッチン除く)の工事だったので、自宅では生活できず、団地内のゲストルームを泊まり歩く流浪の日々。それなりに新鮮でまあまあ楽しかった(エアコンも使えたし)。しかし自宅に戻ってきたら、工事のため猛暑の中エアコンが使えない時期が1週間強あって、日中は夫婦とも仕事でいないからいいとして、夜帰宅してシャワー~食事~就寝まで扇風機をフル稼働しながらも汗だらだらで過ごしたので、かなり減量できた、というか、テキメン夏バテしたのである。
さらには、部屋ごとの家具や家電、その他家財を部屋ごとのリフォームの日程に合わせ室内で移動させていったので、それこそ引っ越しを数回経験したかのような疲労感も重なり、あげくに8月中旬から「腰部脊柱管狭窄症」を発症して、右の腰から脚にかけて痺れや痛みがひどくて、長く歩いたり座ったりができないというトホホな事態に!
現在はSUPの先輩が経営する整形外科医のクリニックでリハビリに励んでいて、痺れはなくなって少しは歩いたりできるようになった。
まあ、振り返ると、とにかく心身ともに大変だったのですよ💦
ではその体を張った渾身(?!)のリフォームの全貌をお伝えしよう(ビフォーアフター風に)😊
<リフォームの主な内容>
リビング 壁・天井のクロス、床の張替え
コンクリ直貼りの天井の下にさらに別の天井を作り、
調光タイプのダウンライトを埋め込み
ダイニング 娘が使っていた5畳ほどの洋室の壁・ドアを撤去し、ダイニングに変更
キッチン システムキッチンを入れ替え(タカラスタンダード)
※妻こだわりのタッチレス水栓
前面壁を撤去し、上記ダイニングと一体空間に変更
寝室 壁・天井・クローゼットのクロス、床のカーペットの張替え
西側・北側の窓に断熱窓を取り付け、遮光ロールカーテン設置
洋室(趣味部屋)壁・天井・クローゼットのクロス、床のカーペットの張替え
和室 壁・天井のクロス・襖の張替え、畳表張替え、出窓カウンター張替え、
ロールカーテン設置
廊下 壁・天井・クローゼットのクロス、床の張替え
バスルーム 取り換え(タカラスタンダード)
洗面所 洗面台取り換え(タカラスタンダード)
壁・天井のクロス、床シートの張替え、吊戸棚の設置(タカラスタンダード)
トイレ 壁・天井のクロス、床シートの張替え ※便器自体は数年前交換済み
玄関 壁・天井のクロス貼替え、シューズボックスのシート加工他
玄関収納 扉のクロス貼替え、扉の片側に鏡を貼って全身姿見に加工
全室 電気のスイッチとコンセントカバーをスクエアタイプに交換
リビング・廊下 ピクチャーレールを設置
※水回りにタカラスタンダード製が多いのは、妻の選択。マグネットが使えて便利、とのこと。同社のショールームには2回見学・打ち合わせに行き、他社のショールームも数か所見て廻ったので、私としては相当疲れた~、という記憶しかないが。
備考:廃棄したもの(他に断捨離も結構したと思う)
・寝室のエアコン+室外機1セット
・食器棚×1
・タンス×4
・スチール棚×2
・木製棚×3
・木製テーブル×1
・木製椅子×5脚
・キャンプ用品(テント、タープ他)一式 ※ランタン、折畳椅子除く
・アルミホイール×4(昔乗っていた車の)
※上記は業者さんに依頼
・キーボード
・昔使っていたダイニングの椅子
・雑多な観葉植物
・CDが読み込めなくなったCDレシーバー
・キャンプ用の2バーナー×2
・姿見(ガラス部分は処分して)
・和室用のローテーブル
他にもあったが思い出せない・・・
※上記はごみ処理場に持ち込んで廃棄
・大量の雑誌、本、衣類等(レコード、CDは捨てられなかった)は資源ごみとして団地の廃品回収に
以下、ざっくり今回の住みながら自宅リフォームのまとめです。
◎イマイチ(失敗した、かも)な点
・ダイニングの照明の位置がずれていた
→子供部屋に使っていた洋室をダイニングに変更し、壁側に折れ戸のクローゼットを作ったため、その分天井からの照明の位置がダイニングテーブルのセンターにこなくなって、急遽フックを取り付けようということになったが、不格好なので、結局照明を左右に動かせるダクトレールを設置して、無事テーブルのセンターに照明の取り付け完了。
※ダクトレールはネットで購入し、自分で取り付けた。
・洗面所に吊戸棚をつけたが、邪魔くさーい
妻がタオル類の収納にまあまあ奥行きのある吊戸棚を発注していて、取り付けたら壁からかなり出しゃばって頭をぶつけそうで、必要なかったかも(と言うと妻は怒る)。
・建具等の枠が「木」なので、焦げ茶色に経年変色していて、壁や扉などが新しくなって色味の落差が目立ってしまったので、主要なところはヤスリをかけてもらって元の地肌を見えるようにしてもらっていい感じに。しかし、他にもまだまだ細かなところがたくさんあるので、これからボチボチ夫婦二人でヤスリ掛けの休日を過ごすことになるであろう((´;ω;`)ウッ…
・西側の出窓のカーテンをやめて、ロールスクリーンにしたが、風が強い日に窓を開けているとポールの両サイドが壁や窓枠に当たってカタカタとうるさい。→対応検討中
・子供部屋をつぶしてダイニングにする際、ガス管などを覆う正方形状の「柱」は撤去できずに、キッチンやダイニングからの眺望を一部遮ってしまった(事前にわかっていたが・・)
◎良かった(成功した、かも)点
・LDが広く使えるようになって開放感が増した
リビングとダイニングが一体化し、さらにリビングと和室の間の壁や引き戸を撤去し、アコーディオンカーテンにしたので、全開すればLDKから和室の出窓越しに海や能古島が見えるようになった。→ 今回のリフォームの一番の希望がかなえられて大満足!
・キッチンと洗面所の2ウエイドアを生かしたら(今までは収納棚でふさがっていた)、
お風呂に入りながら(扉を開けると)LDK越しに南側(姪浜の街並み、背振山の遠景等)の眺望が開けた。→家事導線の確保を前提にしていたのだか、副次的にいい結果に。ラッキーだった!
・和室の窓寄りの天井に、物干しポールをぶら下げられるフック(吊るし棒は着脱式なので使わないときはスッキリ!)を設置したので、雨の日や風の強い日の室内干しが楽になった。
・寝室の北側と西側の窓に断熱窓(内窓)を取り付けた。冬場は結露がひどくて寒かったので、これからの季節が楽しみだ。助成金があって助かった。
以上、とりあえずリフォームは一段落したが、「部屋づくり」はこれからだ。楽しみでもあるが、なんだか面倒くさくもあるし。だいだい私はインドア派ではないので、家にいることはあまりない。とはいえ、どちらかと言えばテレビ大好きのインドア派の妻が快適に暮らせるようになれば、それはそれでいいことなのだ。
55インチのテレビをどこに置くかをめぐっては、「私は隅に追いやりたい、妻はどこにいてもテレビが見られるようにドンとリビングのセンターに置きたい」と未だに夫婦間の意見の合致をみないのだが、とりあえず暫定でリビングの隅に追いやっている。
<まとめ:雑感>
リフォームが終わってみると、実は、あまり感動はないのである。というのも徐々に仕上がってくる様子を日々見ているし、間取りを変えた個所は1か所だけだし、住みながらなので見慣れてきた、ということかな。しかしまあ、壁紙や床、設備機器が新しくなるということはいいことだ。まず気分がいいし、大事に使おう、これからはメンテナンスも怠らずにやろう、という気になる(今だけかもね)。
しかし、一方いままで使っていた家具・家電がピカピカの部屋に合わなくなって古臭く感じ、モーレツに買い替えたくなるし、柄にもなくインテリアも懲りたくなってくる。
一応リフォームは完了したが、目指す部屋にたどり着いたかと言えば、まだ道半ば、といった感じかな。取り合えずキャビネットの上に新調したCDレシーバーを置き趣味部屋でサブスピーカーとして使っていたBOSEをセットして、リビングでjazzやbossa novaを聴けるようになったので、これは満足♪(ソファに寝そべって聴いているとすぐに寝落ちするが)
○○風、というインテリアテイストにはしたくないが、願わくば「ハワイあたりの海辺のリゾートホテルのスタンダートタイプの部屋」風にはしたいなぁ(どんなん?!)、と、夢ばかり膨らむ今日この頃なのである。
◎追記:猛暑の中、リフォーム工事に携わっていただいたM社様、現場監督のKさん、大工及び職人の方々、ありがとうございました😊
「マンションリフォーム顛末記」3話 完。
福岡市の中古マンション、やはり価格上昇?!
◎高騰する福岡市の新築マンション
9月17日に発表された「2024年の地価調査(基準地価:7月1日現在、国交省まとめ)」によると、福岡圏では住宅地が3.8%、商業地が6.7%上昇。福岡市に限ると、住宅地が9.5%、商業地が13.2%上昇し、いずれも県庁所在地では全国トップの上昇率(2023年比)だそうです。
この地価上昇の背景は、天神エリアや博多駅エリアで進む再開発により、オフィス需要が高まると同時に、ホテルやマンションの建設用地を巡る開発業者の競合などが大きな要因だというのが業界筋の見立てのようです。そもそも福岡市は人口上昇率も全国トップクラスなので地価上昇のベースがあるともいえるでしょう。
このあおりをくらっているのが「実需」と言われる、一般の会社員や自営業者等の住まいとなる新築マンションなどの価格高騰です。特に福岡市では土地価格や人手不足などに伴う建築費の上昇で平均価格が5,563万円と、1年で約1,000万円も上昇した(不動産業界紙による)というから驚きです。低中価格帯の実需物件では購入をあきらめる人も出てきているといいます。
◎福岡市の中古マンションも価格上昇?
では新築マンションをあきらめた層が向かっていると思われる中古マンションの価格はどうでしょうか。やはりこちらも価格上昇しています。実際、福岡市の中古マンションの平均価格は、ある不動産ポータルサイトによると2010年には約2,200万円だったのが、2023年には約3,300万円に上昇しているんですね。
では実際、福岡市ではいったいいくらくらいの中古マンションが売れているのでしょうか?レインズ※の成約事例をもとに「売れ筋の価格帯」を調べてみました。エリアがピンポイントで恐縮ですが、個人的な興味もあるので、筆者が居住する西区愛宕浜のエリアの事例をご紹介します。
※レインズ(REINS)は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システムです。
◎福岡市の中古マンションは買い時か?
西区の中古マンションの価格、いかがでしたでしょうか。タワーマンションを除けば3LDKや4LDKの中古マンションなら、手が届かないというわけでもなさそうですね。新築マンションの高騰に影響されて中古マンションも価格上昇していると言われますが、西区などエリアによってはまだまだ「買える物件」もあるようです。
このところ住宅ローン変動金利の上昇もありますが、それでもまだまだ低い方ですので、中古マンションの購入を検討されるのなら、今がタイミングなのかもしれません。
地価上昇の他にも資材費や労務費も上昇し、建築工事費は今後しばらくは下る見込みがないようですし。
<余談>
最近の新築マンションでは専有面積をこれまでより狭くして販売価格の上昇を抑えた物件が多く見られるようになりました。どうしても新築マンションが欲しい!という人は希望のエリアをあまり絞り込まずに探すか、小家族であれば立地のいい「コンパクトマンション※」の購入も視野に入れて探されてみてはいかがでしょうか。
※30~50㎡くらいの広さで1DK~2LDK程のマンションのこと。
やはりそれなりの広さが欲しいということであれば、築20年~30年前後の中古マンションなら、家族4人でも普通に暮らせる3LDK~4LDK(70~80㎡前後の専有面積)の物件が多くありますので、じっくり探せば気に入った中古マンションが見つかるでしょう。
リノベーションなどの大規模な改修をしなくとも、壁紙や床を張り替えたり、トイレ、洗面所・バスルーム、キッチンなどの住宅設備を新しくするだけで、気持ちのいい住空間をつくることができます。
実際、戸建てでも同じような状況であるらしく、広告クライアントの住宅会社のサイト運用担当から聞いた話では、注文住宅と同時に、分譲住宅や中古住宅も視野に入れて検討する人たちが増えているとのこと。
日本では昔から「新築信仰」がありますが、そろそろ「中古住宅」に目を向けてもいい頃かもしれません。地価も今ほど高くなかったので、立地も意外といいところがあったりするので、探し甲斐がありますよ。
いかがでしたでしょうか?中古マンションって、思っていたより良さげでしょう?
さて、この秋は私たち不動産エージェントと一緒に、中古マンション探索に出かけませんか? まずはお話をお聞かせください。あなたにおススメの物件、ご紹介します!
『新築マンション購入Q&A編』
8月末、エージェントサイトに、福岡県内で新築マンションを購入しようとしている方からご相談をいただきました。相談はリサーチ等実費がかからなければ基本無料ですので、現状私が知りうる範囲内で回答させていただきました。
今回のコラムは『新築マンション購入Q&A編』です。中古マンションを購入検討の方にも参考にしていただけるのではと思います。
※コラム掲載に関してはご相談者の了解をいただいています。
◎質問1
モデルハウス見学の際に、修繕積立金の予定などを見せて頂くことは可能なのでしょうか?(まだ修繕積立金予定を作成してない可能性もあるとは思いますが)
◎回答1
契約の際の重要な参考資料になりますので、修繕積立金の予定表はありますし、見せてくれます。一般的に、契約してもらうために最初は月額を低く抑えてだんだん引き上げていくというのがパターンです。10~15年周期で長期修繕工事が計画されますが、費用が足りないというケース(建材費、労務費等の高騰等)も最近は頻発しており、管理組合で揉める大きな要因になっています。
◎質問2
修繕積立金は管理組合の管理によって上がる値段も変わってくると思いますが、管理組合に入らなかった場合修繕積立金の管理は任せるしかないということでしょうか?
◎回答2
購入したら全員(区分所有者)管理組合員になります。管理組合に入らないという選択肢はありません。管理費も修繕積立金も、管理会社が集金運用代行しますが、管理組合での合議のもと月額費用の改訂などが行われます。
※経験上、管理費や修繕積立金は安い方がいい、というわけではない、ということです。
◎質問3
頭金を入れた方が良いのでしょうか?これは私の生活スタイルやどのようにしたいか(月々の家賃を抑えたいかなど)で変わってくると思いますので、永田様の個人的な意見で構いませんので教えて頂けると幸いです。
ちなみに何故迷っているかと申しますと最初は頭金入れた方が月々の支払いも抑えれますし、ローンも通りやすいですし、金利優待も受けられる可能性もあるので入れた方が良いかなと思っていたのですが、調べていくうちに今現在、金利が安い為、頭金入れるのと入れないのではそこまで変わらないという事を知り、それなら別の金利の高い金融商品に投資した方が良いという意見もあり、現在迷っている状態です。
◎回答3
〇〇さん(ご相談者)のご年齢、ご家族構成、収入、資産状況、ライフプランによりますので、何とも言えません。一般的に頭金なしでローンを組んで毎月の支払いに余裕があるなら資産運用してもいいでしょうし、頭金を入れて毎月の支払い額を抑えたり、返済期間を短くしたいなら頭金は入れた方がいいでしょう。
※人生三大資金もお忘れなく↓私のコラムですが。。
https://fukuokarealestateagent.com/diary/88698
↑追記:と、ここで自分の書いたコラムをさりげなくアピール(笑)。
◎質問4
『〇〇〇〇〇(購入予定物件)』を購入して将来売却しようと思った場合値段が結構下がると思いますでしょうか?
(マンション情報として 最寄駅:徒歩数分 最寄小学校:徒歩数分 最寄総合病院:徒歩数分 最寄スーパー:なし)※物件が特定できないようにあえて「数分」としています。
これもマンションの作りや管理状況にやって変わってくると思いますのでいま現在の状況で永田様の意見を教えて頂けると幸いです。
◎回答4
はっきり言って、わかりません。「モノ」は買ったとたん「中古」になり、経年でどんどん値下がりしていきます。どのタイミングで売却されるかでしょうが、土地の価格は「公示地価」を参考にされると下落率(上昇率)がざっくりわかります。人口減少の局面で不動産価格は三極化(価格維持もしくは上昇、なだらかに下落、価値ゼロもしくはマイナス)するといわれていますが、まずは○○市(購入予定物件の行政)の『〇○○〇○○(購入予定物件)』のエリアの地価がどうなるのかでしょう。またマンションの資産価値は立地によるところが大きいので、駅近は有利だと思います。建物の資産価値は、仕様やグレードによって多少は評価されるでしょうが、大きく左右されるのは管理状況です。購入者が管理(資産価値)に関しての認識が高いか、管理会社が優秀かどうかによって違ってきます。
◎質問5
「〇〇〇〇〇(購入予定物件)」が建つマンションの周辺の将来どのようになるか知るためにおすすめの調べ方などあったりしますでしょうか?
◎回答5
行政の都市計画等を調べたらざっくりわかります。〇〇市(購入予定物件の行政)のHPに載っているはずです。しかし、表に出ていない民間の開発計画までは把握できないですね。近々の計画は建築確認申請等を調べればわかりますが、水面下の動きは地元の不動産屋さんにしかわからないと思います。フィールドワークで物件周辺の不動産屋さんを訪ねてリサーチする、という手もありますが現実的ではないでしょう。
◎質問6
マンション買うにあたり必ず調べておいた方がいい事はありますか?
◎回答6
マンション購入で何を重視するかによります。建物そのものか、現在の立地か、将来性(開発等)か、教育環境か、周辺環境か、災害(ハザードマップ)か。全部調べた方がいいでしょうが、ドンピシャ100%希望を叶える物件は存在しないと思います。
なので、そもそもどんな暮らしをしたいのかを家族間で共有することが一番大切だと思います。取捨選択の結果が「購入」に繋がるわけですから、マンションにしろ戸建にしろ、「住まいは今日明日将来家族の生活の場」である、という大前提がありますので、資産価値を追い求めることに重きを置きすぎると、本末転倒になりかねません。
以上、私感もありますので、ご参考程度になさってください😊
と、ご相談者が資産価値をとても気にされていたので、以上のように回答させていただいたきました。
ここからは総括ですが、マイホームを購入する時には、大きく2つの視点があると思います。ひとつは、経済合理性。ご相談者が気にされていた「資産価値」という視点です。そしてもうひとつは、その住まいで「暮らしの夢」が実現するかどうかです。「このエリアに住みたい!」「こんなライフスタイルを実現したい!」という「暮らしの夢」と「経済合理性」をどうバランスさせるかです。人それぞれでしょうが、できれば新築も中古も、マンション(戸建ても同じ)を探し始める前に、自身や家族がどんな暮らしがしたいのか、住まいに何を求めるのかを、ご家族と一緒にじっくり考えてみていただければと思います。
マンションリフォーム顛末記 その②
自宅マンションのリフォーム工事が始まって3週間程経過。
一時は住みながらのリフォームを後悔したのだが、
工事の進捗を毎日確認できるのと、工事内容の修正打合せ等も都度できるので、
結果よかったかも(現場監督はイヤだったかもしれないが💦)。
「リフォーム顛末記」2回目は佳境に達したリフォーム現場からお伝えしたい。
酷暑の中、エアコンを使えない日が2週間ほど続き、
扇風機を回しても毎夜汗びっしょりで、
「まるでおうちサウナだよね」などと妻と冗談を言い合っていたが、
さすがにこの夏の暑さは危険域に達したのではと思うほどで、
すでに相当な夏バテ感でどんよりなのである💦
しかし、よく熱中症にもならず頑張れたものだ。
毎日、キャンプ飯よろしく
「工事現場」のなかでキャンプ用の組み立てテーブルで朝食と夕食をとっていると
これはこれでなかなか体験できない日常なので、面白くもあった。
解体撤去された部屋内に、新しい床が貼られ、新しい壁紙が貼られ、
新しいバスルームや洗面台、キッチンが運び込まれ、
あれよあれよという間に新しい装いに姿を変えていく我が家。
あぁ、これがリフォームなのかぁ、などと感慨深い(ようやく実感がわいてきた:遅っ!)
間取りも少し変えたので、
LDKからの眺望が予想通りリフォーム前より広がり、妻もご満悦。
山、空、海、いずれもキッチンや居室から外の視野に広がるので、
リフォームのコンセプトであった「海と風」を感じる家はほぼ実現できそうだ。
お盆過ぎからは、最後に残った和室の工事に入る。
しかし、我が家のリフォームもあと2週間ほどで終わるのか、
なーんて思うと、なんだかちょっと寂しいのである。
色々大変だったけど、「リフォーム現在進行中」を体験できるって、
けっこう楽しいものなのかもしれない。
もちろんリフォーム完了後の我が家はもっと楽しみなのだが。。
次回「リフォーム顛末記」3回目は、今回のリフォーム内容の詳細と
良かった(成功した、かも)点、イマイチ(失敗した、かも)な点を取りまとめてお伝えします。