コラム
『新築マンション購入Q&A編』
8月末、エージェントサイトに、福岡県内で新築マンションを購入しようとしている方からご相談をいただきました。相談はリサーチ等実費がかからなければ基本無料ですので、現状私が知りうる範囲内で回答させていただきました。
今回のコラムは『新築マンション購入Q&A編』です。中古マンションを購入検討の方にも参考にしていただけるのではと思います。
※コラム掲載に関してはご相談者の了解をいただいています。
◎質問1
モデルハウス見学の際に、修繕積立金の予定などを見せて頂くことは可能なのでしょうか?(まだ修繕積立金予定を作成してない可能性もあるとは思いますが)
◎回答1
契約の際の重要な参考資料になりますので、修繕積立金の予定表はありますし、見せてくれます。一般的に、契約してもらうために最初は月額を低く抑えてだんだん引き上げていくというのがパターンです。10~15年周期で長期修繕工事が計画されますが、費用が足りないというケース(建材費、労務費等の高騰等)も最近は頻発しており、管理組合で揉める大きな要因になっています。
◎質問2
修繕積立金は管理組合の管理によって上がる値段も変わってくると思いますが、管理組合に入らなかった場合修繕積立金の管理は任せるしかないということでしょうか?
◎回答2
購入したら全員(区分所有者)管理組合員になります。管理組合に入らないという選択肢はありません。管理費も修繕積立金も、管理会社が集金運用代行しますが、管理組合での合議のもと月額費用の改訂などが行われます。
※経験上、管理費や修繕積立金は安い方がいい、というわけではない、ということです。
◎質問3
頭金を入れた方が良いのでしょうか?これは私の生活スタイルやどのようにしたいか(月々の家賃を抑えたいかなど)で変わってくると思いますので、永田様の個人的な意見で構いませんので教えて頂けると幸いです。
ちなみに何故迷っているかと申しますと最初は頭金入れた方が月々の支払いも抑えれますし、ローンも通りやすいですし、金利優待も受けられる可能性もあるので入れた方が良いかなと思っていたのですが、調べていくうちに今現在、金利が安い為、頭金入れるのと入れないのではそこまで変わらないという事を知り、それなら別の金利の高い金融商品に投資した方が良いという意見もあり、現在迷っている状態です。
◎回答3
〇〇さん(ご相談者)のご年齢、ご家族構成、収入、資産状況、ライフプランによりますので、何とも言えません。一般的に頭金なしでローンを組んで毎月の支払いに余裕があるなら資産運用してもいいでしょうし、頭金を入れて毎月の支払い額を抑えたり、返済期間を短くしたいなら頭金は入れた方がいいでしょう。
※人生三大資金もお忘れなく↓私のコラムですが。。
https://fukuokarealestateagent.com/diary/88698
↑追記:と、ここで自分の書いたコラムをさりげなくアピール(笑)。
◎質問4
『〇〇〇〇〇(購入予定物件)』を購入して将来売却しようと思った場合値段が結構下がると思いますでしょうか?
(マンション情報として 最寄駅:徒歩数分 最寄小学校:徒歩数分 最寄総合病院:徒歩数分 最寄スーパー:なし)※物件が特定できないようにあえて「数分」としています。
これもマンションの作りや管理状況にやって変わってくると思いますのでいま現在の状況で永田様の意見を教えて頂けると幸いです。
◎回答4
はっきり言って、わかりません。「モノ」は買ったとたん「中古」になり、経年でどんどん値下がりしていきます。どのタイミングで売却されるかでしょうが、土地の価格は「公示地価」を参考にされると下落率(上昇率)がざっくりわかります。人口減少の局面で不動産価格は三極化(価格維持もしくは上昇、なだらかに下落、価値ゼロもしくはマイナス)するといわれていますが、まずは○○市(購入予定物件の行政)の『〇○○〇○○(購入予定物件)』のエリアの地価がどうなるのかでしょう。またマンションの資産価値は立地によるところが大きいので、駅近は有利だと思います。建物の資産価値は、仕様やグレードによって多少は評価されるでしょうが、大きく左右されるのは管理状況です。購入者が管理(資産価値)に関しての認識が高いか、管理会社が優秀かどうかによって違ってきます。
◎質問5
「〇〇〇〇〇(購入予定物件)」が建つマンションの周辺の将来どのようになるか知るためにおすすめの調べ方などあったりしますでしょうか?
◎回答5
行政の都市計画等を調べたらざっくりわかります。〇〇市(購入予定物件の行政)のHPに載っているはずです。しかし、表に出ていない民間の開発計画までは把握できないですね。近々の計画は建築確認申請等を調べればわかりますが、水面下の動きは地元の不動産屋さんにしかわからないと思います。フィールドワークで物件周辺の不動産屋さんを訪ねてリサーチする、という手もありますが現実的ではないでしょう。
◎質問6
マンション買うにあたり必ず調べておいた方がいい事はありますか?
◎回答6
マンション購入で何を重視するかによります。建物そのものか、現在の立地か、将来性(開発等)か、教育環境か、周辺環境か、災害(ハザードマップ)か。全部調べた方がいいでしょうが、ドンピシャ100%希望を叶える物件は存在しないと思います。
なので、そもそもどんな暮らしをしたいのかを家族間で共有することが一番大切だと思います。取捨選択の結果が「購入」に繋がるわけですから、マンションにしろ戸建にしろ、「住まいは今日明日将来家族の生活の場」である、という大前提がありますので、資産価値を追い求めることに重きを置きすぎると、本末転倒になりかねません。
以上、私感もありますので、ご参考程度になさってください😊
と、ご相談者が資産価値をとても気にされていたので、以上のように回答させていただいたきました。
ここからは総括ですが、マイホームを購入する時には、大きく2つの視点があると思います。ひとつは、経済合理性。ご相談者が気にされていた「資産価値」という視点です。そしてもうひとつは、その住まいで「暮らしの夢」が実現するかどうかです。「このエリアに住みたい!」「こんなライフスタイルを実現したい!」という「暮らしの夢」と「経済合理性」をどうバランスさせるかです。人それぞれでしょうが、できれば新築も中古も、マンション(戸建ても同じ)を探し始める前に、自身や家族がどんな暮らしがしたいのか、住まいに何を求めるのかを、ご家族と一緒にじっくり考えてみていただければと思います。
マンションリフォーム顛末記 その②
自宅マンションのリフォーム工事が始まって3週間程経過。
一時は住みながらのリフォームを後悔したのだが、
工事の進捗を毎日確認できるのと、工事内容の修正打合せ等も都度できるので、
結果よかったかも(現場監督はイヤだったかもしれないが💦)。
「リフォーム顛末記」2回目は佳境に達したリフォーム現場からお伝えしたい。
酷暑の中、エアコンを使えない日が2週間ほど続き、
扇風機を回しても毎夜汗びっしょりで、
「まるでおうちサウナだよね」などと妻と冗談を言い合っていたが、
さすがにこの夏の暑さは危険域に達したのではと思うほどで、
すでに相当な夏バテ感でどんよりなのである💦
しかし、よく熱中症にもならず頑張れたものだ。
毎日、キャンプ飯よろしく
「工事現場」のなかでキャンプ用の組み立てテーブルで朝食と夕食をとっていると
これはこれでなかなか体験できない日常なので、面白くもあった。
解体撤去された部屋内に、新しい床が貼られ、新しい壁紙が貼られ、
新しいバスルームや洗面台、キッチンが運び込まれ、
あれよあれよという間に新しい装いに姿を変えていく我が家。
あぁ、これがリフォームなのかぁ、などと感慨深い(ようやく実感がわいてきた:遅っ!)
間取りも少し変えたので、
LDKからの眺望が予想通りリフォーム前より広がり、妻もご満悦。
山、空、海、いずれもキッチンや居室から外の視野に広がるので、
リフォームのコンセプトであった「海と風」を感じる家はほぼ実現できそうだ。
お盆過ぎからは、最後に残った和室の工事に入る。
しかし、我が家のリフォームもあと2週間ほどで終わるのか、
なーんて思うと、なんだかちょっと寂しいのである。
色々大変だったけど、「リフォーム現在進行中」を体験できるって、
けっこう楽しいものなのかもしれない。
もちろんリフォーム完了後の我が家はもっと楽しみなのだが。。
次回「リフォーム顛末記」3回目は、今回のリフォーム内容の詳細と
良かった(成功した、かも)点、イマイチ(失敗した、かも)な点を取りまとめてお伝えします。
マンションリフォーム顛末記 その①
自宅マンションのリフォーム工事が始まって1週間程経過。
住みながらのリフォームを選択したので、それなりに大変だ。
このコラムでは、数回にわたって「リフォーム顛末記」を掲載したいと思う。
中古マンションを買ってリフォームしようかな、
なーんて方には参考にしていただけるところもあるかも(ないかも)。
そもそもリフォームを思い立った経緯から。
息子、娘も巣立って早10年超。その間夫婦仲良く(と言っておく😊)暮らしていたが
新築購入以来28年、トイレのリフォーム以外は手つかずのまま。
一時娘がウサギを飼っていたこともあって、室内はボロボロ💦
ようやく来春娘の結婚も決まり、なんだか一息ついた感もあって、
それと夫婦お互い60歳代半ばも過ぎたこともあり、
「あと何年住めるかわからんけど、前から何とかしたかったキッチン周りを中心に
リフォームしたい!!」と妻が言い出したのがきっかけ。
私は平日仕事で、家にいるのは「晩酌しながら飯食って音楽聴いて寝るとき」だけで、
休日はクルマにSUPになんだかんだと、ほとんど家にいないので
リフォームの「リ」の字も頭になかった。
ということで、嫁に先導されリフォームを決めた、というわけだ。
そこからはバタバタ計画が進む。まずリフォーム会社決め。
仕事柄工務店のクライアントもあり、リフォームをやっているところもあるのだが、
なんかあったときに強く言えないのもイヤだから(気が弱いので)、
ネット検索して良さげな近場のリフォーム会社に白羽の矢を立てた。
そして夫婦で、あーでもないこうでもないこれがしたいあれがしたい、
とお互いの主張をぶつけあい、合意に達したリフォームプランが以下の通り。
◎リフォームのコンセプトは「海と風」。
自宅の窓から、博多湾、今津湾が見渡せるので、その立地をいかして
可能な限り室内と海とのつながりを作ること。
まずは、全室壁紙、床の張替えをして、さらに間取りや仕切りを再構築する。
◎リフォーム計画の概要
・各居室から海の眺望をより拡大すること
・キッチンからテレビが見られるように、
また海を含む眺望も確保したい ← 妻のたっての希望!
・各居室の風の通り道を増やすこと(山風、海風が通り抜けます)
リフォーム会社との数回の打ち合わせを済ませ
妻が特にこだわったキッチンや水回りのショールームを
数週間かけて複数か所見学し、最新設備機器をチェック。
また、壁紙や床材、カーペット、照明等々
仕様や素材、色味などを吟味し、見積りも何回か取り直し、
ようやく6月末に工事内容が決まり発注!
工事の工程も決まったところでマンションの管理組合にリフォーム申請をし、
7月16日(火)工事着工の運びに。
(しかしここまで至るに、まあまあ疲れた。。)
工事の前段階の準備は、けっこうな力仕事。
着工の前に、最後に工事にとりかかる和室(6畳)に
とりあえず各室(4LDK)の家具道具他一切のモノを運び入れるように、
とのリフォーム会社からのお達し。
7月15日の海の日を含む3連休は、まるで引っ越しをするのではと思うほど
本棚やタンスを動かしたり、段ボールにモノを詰め込んだりで
腰は痛くなるは、夫婦げんかは始まるわで、疲労困憊。
しかし、オーディオやレコード・CD、本や雑誌など
私の趣味部屋を埋め尽くすこれらの雑多なモノのなんと重たいこと!
妻に嫌味を言われ、自業自得とはいえ恨めしくも思いながら、
汗だらだらでリフォーム会社の指示通りの
作業を完了したのは工事着手の前日の20時頃。
(翌日以降しばらく、体中が悲鳴を上げていたのは言うまでもない)
工事開始の最初の1週間弱は寝室、趣味部屋、
トイレ、バスルーム、洗面所の工事の日程なので、自宅に居場所がなく、
団地内のマンションのゲストルームを身の回りの荷物を持って泊まり歩くという
流浪の日々。一時的にクルマに荷物を詰め込んだり、出したりでこれはこれで疲れる。
そのうちに何がどこにあるのか分からなくなり、
ハンカチや靴下などを探し回ってイライラは募るばかり。
(お察しの通りここでも夫婦げんかが勃発する)
先週20日(土)にようやく最初の工程の工事が終了したので、
最低限自宅で暮らせるようになり、工事途中だが、自宅へ戻ってこれた。
やれやれ。やっぱ自宅はいいね~と思う間もなく、
寝室と趣味部屋、トイレ、洗面所、バスルーム以外は
外履きのサンダルを履いて「工事現場」を歩きまわるという、
落ち着かない暮らしが続くのである。。
リフォーム工事完了まであと3週間ほどかかるが、完成が楽しみなのはもちろんだが、
妻が待ち望んでいる新しいキッチンが設置されるまで(旧キッチンは撤去済み)、卓上コンロを使いながらまるでキャンプのような不便さ(?!)をこなせる(耐える)か、ここは踏ん張りどころ。
我が家の唯一のエアコンはリビングにあって、室内の現状は床を剥いでコンクリむき出し、しかも工具や建材が置いてあって埃っぽいので、しばらく使用不可なのだ。
扇風機を回しているが、夜でも30度超えの連日の熱帯夜との戦いも
しばらく続きそうだ💦(つづく)
買い替えで実現! 住まいのダウンサイジングでゆ~ったり暮らそう。
福岡都市圏の中古マンションが高騰していますが、所有者の中には、今のうちに売却して住み替えようかな、と思っている方もいらっしゃるのでは?でも次に買い替えを検討している中古マンションも、当然高くなっていますし、同じエリアで買い替えても資産効果はあまり期待できないかもしれませんよね。それなら、住み替えはやめておこうかな、と思い悩んでいる方も多いのではと思います。
しかし、中央区の中古マンション高騰エリアに4LDKの広いマンションを所有していて、子供が独立してライフスタイルも購入当時とは変わり、もっとのんびり暮らしたいな~、なんていう方は、住み替えを検討してみる価値はありそうです。
例えば、西区など物件価格が比較的安いエリアの、3LDKの手頃なマンションに住み替えるプランなどはいかがでしょうか。
住み替えの目的としては、住居スペースと住居費(イニシャル+ランニング)をダウンサイジングして、いまの仕事中心の生活から「趣味や休日を楽しむゆとりのある暮らし」を目指そうというものです。
そこで、レインズ※1のデータを参考に、買い替えのシミュレーションを行ってみました。
◎自宅売却物件 福岡市中央区某所 4LDK 90㎡ 5,000万円 2004年新築購入 築20年
※ローン残債:1,500万円
◎買い替え購入物件 福岡市西区某所 3LDK70㎡ 3,000万円 1996年新築 築28年
売り買いのお金の動きをざっくり計算してみます。
◎売却に係る費用
・売却額=5,000万円
・売却に係る費用=売却価格の凡そ5%(として)=250万円(仲介手数料含む)
・売却後の手残り額=5,000万円-ローン完済1,500万円-250万円=3,250万円
◎購入に係る費用
・購入費=3,000万円 ※住宅ローン利用なし
・購入に係る費用=購入費用の5%(として)=150万円(仲介手数料含む)
◎買い替え後の収支=3,750万円-3,000万円-150万円=600万円
600万円の手残りがありますので、引っ越し費用、リフォーム費用、家具・家電買い替え費用等に充てることも可能です。この収支でしたら、実行してみる価値はありそうですね。
しかも、今まで支払っていた住宅ローンがなくなり、毎月の管理費や修繕積立金、駐車場代、そして年4回の固定資産税もおそらく安くなることから、余裕の暮らしが実現できるかもしれません。
海が好きなら「リゾート感のある海辺の中古マンション」に住み替えてみる、というのもなんだかワクワクしますよね。
さあ、この住まいのダウンサイジング計画、いかがでしょうか?
※1指定流通機構=「レインズ」
レインズ(Real Estate Information Network System)=指定流通機構は、不動産物件の流通を素早く、円滑にするため、数多くの不動産業者が加盟してできた不動産情報ネットワークを運営する公益法人で、この不動産物件情報交換のためのコンピュータ・ネットワーク・システムのことをレインズといいます。
数多くの不動産業者がネットワークされているため、豊富な物件情報の中から買い主は買いたい物件を売り主は物件の売却先をスピーディーに安心して見つけられるようになります。(西日本レインズ公式サイトより引用)
※2 3,000万円特別控除
居住用財産の売却益は「譲渡所得」となり課税(約20~40%)されますが、一定要件を満たせば3,000万円を控除できる特例(3,000万円特別控除)があります。
譲渡所得は居住用財産の売却によって得た利益となるので、以下のように計算します。
譲渡所得=売却価格 - 取得費 - 譲渡費用(※売却価格の5%相当)
計算結果がマイナスであれば譲渡所得が発生しておらず、計算結果がプラスであっても
3,000万円以下のときは特例によって譲渡所得が非課税になります。
例:(5,000万円 - 3,000万円 – 250万円)= 1,750万円
1,750万円- 3,000万円(特別控除) = -1,250万円
→ マイナスなので非課税 ※ただし、翌年、確定申告が必要になります。
現在の年収で無理せずにいくらのマンションを買えるか?
賃金の上昇もあまり期待できない中、物価はじわじわ上がり、金利も上昇しつつある中、
このタイミングでマンションを買おうかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで福岡の宅建士エージェントがマンション購入のシミュレーション例をご紹介します(あくまでも個人的な見解です)。
◎はじめに
一番大事なのは、物件探しから始めないことです。買えない物件を見ても、気持ちが凹んでいくだけです。夢がない話ですが、まずは年収から現実的にどれくらいの物件なら買えるかを見ていきます。そもそもですが、年収に見合わない家の購入は家計に対してのリスクが大きすぎ、将来確実に年収増や所得が見込まれる方以外は、現在の年収ベースに住宅取得を考えましょう。
◎現在の年収ならいくらまで住宅ローンが組める?
厚生労働省のデータから集計した福岡県の30歳代(35歳~39歳)平均年収は以下のようになっています。
男性 月収31万円 ボーナス98.6万円 年収471万円
女性 月収23.5万円 ボーナス59万円 年収341万円
住宅購入予算の目安になるのが「年収倍率」です。年収倍率とは、購入予定の住宅価格が世帯年収の何倍であるかを表す数値のことです。金融機関が住宅ローンの審査を行い、融資可能額を決めるときも年収倍率を参考にします。
ちなみに、住宅金融支援機構の「2022年度フラット35利用者調査」によれば、2022年度にフラット35を利用してマンションを購入した人の年収倍率は、新築で全国平均7.2倍、中古で5.9倍の実績でした。しかし、無理のない返済額を考えると5~6倍が適正というデータもあります。
ではこの年収倍率(中古6倍~新築7倍)を目安に購入可能額を見ていきます。
◎いくらのマンションなら買っていい?
ここでは、家計収入のうち、ご主人(男性)の収入のみをベースに計算していきます。これは配偶者(女性)の収入は将来的に出産や子育てなどでご主人より不確実な場合があるからです。ある意味リスクを最小化したケースと思ってください。リスクが軽減されればその分貯蓄等に回せて安心ですしね。
仮に ご主人が38歳 年収480万円 と仮定して年収倍率※(全国平均)を適用すると
新築マンション 年収の7倍=3,360万円
中古マンション 年収の6倍=2,880万円
マンションを購入するなら上記の金額を目安に探すのが現実的ということになります。頭金の準備や親御さんの援助があれば算入してもいいでしょう。
また、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合を「返済負担額」と言い、20~25%目安が無理のない年間の返済額と言われています。
この場合、480万円×20~25%=96万~120万円が年間の無理のない返済額となります。月額で計算すると8万円~10万円の返済額ということになります。
※融資可能額の査定は金融機関によって異なります。
マンション購入時に諸経費として購入価格の10%前後必要となり、購入後は、毎月のローンの支払いのほかに、管理費・修繕積立金、駐車場代などが毎月かかってきますし、年4回の固定資産税などの税金の負担もありますので、余裕をもった資金計画を立てることが肝要です。
◎まとめ
いかがでしたでしょうか?このところ福岡都市圏では新築マンションが高騰しているので、中古マンションを購入し、リフォーム(リノベーション)してお気に入りのマンションライフを手に入れたという方も増えているようです。余談ですが、リフォーム会社の方のお話を聞いたら、最近は閑散期がなく1年中忙しいとおっしゃってました。
ちょっと古いマンションはまだお手頃な物件もあるようですので、壁紙や床・天井を張り替えて、キッチンやお風呂、洗面台、トイレなどの水回りの住宅設備を最新の機器に替えるだけでも、見違えるようにリフレッシュしますよ。
まずは無理のない資金計画を立てて、マンション・ハンティングに出かけませんか?
「福岡の宅建士エージェント」がお手伝いさせていただきます。