コラム

2026-10-25 08:06:00

「住みながら売却」で差をつける! 居住中ホームステージングがもたらす効果と工夫

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「大切な自宅をできるだけ納得のいく価格で、スムーズに売却したい」——これは、すべての売り主様に共通する切実な思いでしょう。特に、現在お住まいになりながら売却活動を進める「居住中売却」の場合、内見(現地見学)の際に買主候補の方へどのような印象を持っていただけるかが、成約の可能性やスピード感に大きく影響する傾向があります。

 

多くの売り主様は、内見が決まると「まずはしっかり掃除をして整理整頓をしよう」と準備を始められます。もちろん清潔感を保つ清掃はとても大切な基本ですが、不動産売却の現場では、それだけでは「買主様の心を動かし、具体的な生活イメージを描いていただく」までに至らないケースもしばしば見受けられます。

 

そこで私が売却のお手伝いの中で強くおすすめしているのが、「ホームステージング」という考え方と演出手法です。

 

今回は、なぜ「掃除・整理整頓」と「ホームステージング」で印象に差が生まれるのか、住みながら実践できる演出の工夫、そして私が連携しているサポート体制や実績について、個人エージェントの視点から詳しく解説します。

 

1. ホームステージングとは?なぜ今、売却の現場で注目されているのか

「生活の履歴」を整え、「未来の暮らし」を思い描いてもらう

「ホームステージング(Home Staging)」とは、元々アメリカで生まれた不動産売却のマーケティング手法です。簡単に言えば、売却する物件を「商品」として捉え、購入希望者が「ここに住んだらどんな暮らしができるだろう」とワクワクするようなイメージを描きやすいよう、室内を魅力的に演出することを指します。

 

空室物件であれば、レンタル家具やインテリア小物を搬入してモデルルームのようにコーディネートするのが一般的です。

一方で、「住みながらの売却(居住中売却)」におけるホームステージングは、やり方が少し異なります。新しく高価な家具を買い揃える必要はありません。現在お持ちの家具や生活用品を活用しながら、足りなければインテリア小物などを買い足して、以下のような整え方を行います。

 

✔部屋の中を整理・片付けし、過剰な生活感を抑える

✔必要に応じて家具の配置を変更し、空間の広がりや動線を意識する

✔照明の明るさや色味を整え、部屋全体を明るく演出する

✔観葉植物やインテリア小物をポイントで配置する

 

その本質は、「長年積み重なった居住者特有の生活履歴」をシンプルに整え直し、誰にとっても心地よく感じられる「スタンダードな空間」に仕立て直すことにあります。

 

2. 一般社団法人日本ホームステージング協会のデータに見る演出効果

「演出を変えるだけで、本当に効果があるのだろうか?」と思われるかもしれません。ここで、最新の客観的なデータをご紹介します。

一般社団法人日本ホームステージング協会が発表したデータによると、不動産売買における実態として以下のような調査結果が報告されています。 

 

✔成約期間の短縮効果: 不動産売買において、ホームステージングを実施した物件の「73%が成約期間の短縮」につながったと回答。 

物件の価値や魅力を適切に伝えるマーケティング手法として、買い手への訴求力が広く認められつつある。

※出典:「ホームステージング白書2025」(一般社団法人日本ホームステージング協会)

 

このように、日本の住宅市場においても、ホームステージングは売却期間の短縮やスムーズな成約を後押しする有効なアプローチとしてデータに裏付けられています。

 

3. 「掃除・整理整頓」と「ホームステージング」の違い

「きれいに掃除をして、物を押し入れに隠しておけば十分ではないか」と感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、数多くの内見に立ち会ってきた経験からいうと、「減点を隠す清掃」と「魅力を引き出すステージング」には、買い手側の心理に与える影響に差が出やすいと感じています。

それぞれの考え方の違いを整理してみましょう。

 

項目

マイナスを無くす

「掃除・整理整頓」

魅力を引き出す

「ホームステージング」

主な目的

汚れやホコリを取り除き、不快感を与えないようにする

空間の魅力を引き出し、住み心地の良さを連想させる

買主様の意識

「手入れが行き届いているか」を確認する

「自分たちがここに住むとどうなるか」を想像する

評価の視点

不満要素を消すための「守り」の準備

物件の良さを際立たせる「魅せ方」の工夫

 

買主様が内見で本当に見たいのは、「現在の売り主様の生活」そのものではなく、「これから始まる自分たちの新しい生活」です。

居住中の生活感が強く残っているお部屋では、買主様が「他人のプライベートな空間にお邪魔している」という遠慮を感じてしまい、じっくり見学しにくくなることがあります。また、特定の「生活の癖」や「個人的な趣味嗜好」が目立つと、自分が住んだ時のイメージを重ね合わせづらくなる場合があります。

ホームステージングは、そうした心理的な壁を取り払い、買主様がリラックスして「未来のわが家」として空間をイメージできるように手助けするアプローチなのです。

 

4. 今日からできる「居住中ホームステージング」5つの実践ステップ

では、実際に住みながらご自宅をステージングする際、どのような手順で進めていけば良いのでしょうか。ご自身でも取り入れやすい具体的な工夫をご紹介します。

 

ステップ①:パーソナルアイテムの移動(匿名性を高める)

まず取り組みたいのが、家族写真、表彰状、趣味のコレクション、お子様の学校のプリント、個人的なカレンダーなど、「個人やご家族を特定しやすいもの」を一時的に仕舞うことです。

これらが目立つ場所にあると、買主様は「他人の家」であることを強く感じてしまいがちです。ホテルの客室やモデルルームのように、誰もが馴染みやすいスッキリとした空間を目指すことが最初のステップとなります。

 

ステップ②:収納の「余白」づくり(荷物を減らす)

内見時、買主様は押し入れやクローゼット、キッチン収納の内部も確認されることが多いです。その際、収納内に荷物が隙間なく詰まっていると、実際には十分な広さがあっても「この家は収納が狭いのかもしれない」という印象を与えてしまう可能性があります。

使っていない不用品はこの機会に処分を検討するか、一時的に外部へ移動させるなどして、収納内部にも「2〜3割程度の空間のゆとり」を残しておくことをおすすめします。ゆとりがあることで、「収納力が高い家」という好印象につながりやすくなります。

 

ステップ③:光と視線のコントロール(配置と照明)

お部屋を広く明るく魅せるためには、視線の抜けと明るさがポイントになります。

・背の高い家具の配置を見直す: 部屋の入り口付近に背の高い家具があると、圧迫感を生みやすくなります。背の低い家具を入り口側に配置し、奥に向かって視界が広がるように工夫すると、空間が広く感じられやすくなります。

 

✔動線の確保: 内見される方がスムーズに歩けるよう、家具の間の通路を意識して確保します。

✔照明の活用: 内見の際は、昼間であっても家中の照明を点灯させることをおすすめします。影になりやすい部屋の隅にスタンドライトなどを配置して明かりを補うと、お部屋全体が明るく温かい雰囲気になりやすいです。

 

ステップ④:インテリアのトーンとグリーンの演出

引き算(片付け)が完了したら、ちょっとしたワンポイントで空間の質感を整えます。

 

✔ファブリックの色調調整: クッションやベッドカバー、ソファカバーなどを、白やベージュ、ライトグレーなどの明るいニュートラルカラーで揃えると、お部屋全体がパッと明るい印象になります。

✔観葉植物の配置: 玄関やダイニングテーブル、洗面台などに小さな観葉植物や生花を添えると、空間に瑞々しさと生活の潤いがプラスされます。

✔ニオイへの配慮: ご家庭固有のニオイ(ペット、お料理、靴など)は、住んでいる本人は気づきにくいものです。内見前には十分な換気を行い、無香料の消臭剤などで整えておくと安心です。

 

ステップ⑤:水まわりの「清潔感」の演出

キッチン、洗面台、浴室、トイレなどの水まわりは、買主様が特に細かくチェックされるポイントのひとつです。

洗面台周りの普段使いの歯ブラシや化粧品類は極力収納の中に仕舞い、「仕立ての良い新しいタオル」を綺麗に畳んでセットしておくだけでも、まるでホテルのような清潔で洗練された雰囲気を演出しやすくなります。

 

5. 売り主様からいただく声:「売るのがもったいなくなる(笑)」

「やり方は理解できたけれど、自分の家でどう配置を変えればいいのか分からない」

「一人で片付けや演出まで手が回らない」

そう感じられる方も多いのではないでしょうか。

 

そんなお悩みにも対応できるよう、空間の見せ方については、認定ホームステージャーのスタッフとも連携して居住中の売却でも、ご自宅の魅力が伝わる見せ方をサポートしています。

「家具の配置を変えて小物を少し添えただけで、自分の家じゃないみたいに素敵になった。」

「こんなに開放的で居心地が良いなら、売りに出すのが少しもったいないような気分になりますね(笑)」

 

ちょっとした工夫を取り入れてお部屋を整えた売り主様から、ときどきこのようなお言葉をいただくことがあります。

長年暮らしてきた見慣れた我が家だからこそ、ご自身ではそのポテンシャルに気づきにくいものです。しかし、第三者の視点で魅力的にしつらえ直されたお部屋を目にすると、売り主様ご自身が「我が家の魅力」を再発見されます。売り主様ご自身が「良い家だな」と改めて実感できるお部屋は、内見に訪れる買主様にとっても、きっと魅力的に映るはずです。

 

6. まとめ:大切な資産の魅力を最大限に伝えて売却するために

中古住宅の売却は、単に「不動産という物件を取引する」だけではありません。これまで大切に住み繋いできたお部屋の魅力を、次に住まわれる方へ丁寧にバトンタッチしていくプロセスだと考えております。

特に住みながら売却を進める場合、ホームステージングは「大きな費用をかけずとも、工夫次第で物件の印象を大きく高められる有効な選択肢」となります。

 

✔自分たちの暮らしを整理しながら、上手に内見対応をしたい

✔客観的な視点で自宅の魅力を引き出してほしい

✔ポータルなどの写真掲載の段階からしっかりと反響を獲得したい

 

このようなお悩みやご要望をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

個人エージェントだからこそできるフットワークの軽さと丁寧なヒアリング、そしてホームステージャーをはじめ必要であれば専門ネットワークを結集し、売り主様の状況に合わせた最適なお手伝いをさせていただきます。

皆様の大切な資産をご納得のいく形で次へ繋げられるよう、全力でサポートいたします。ご相談はメールでお気軽に。

 

※ホームステージャーとの連携は無料(条件あり)ですが、別途小物等の購入に関しては実費ご請求させていただきます。