コラム

2023-11-14 18:10:00

圧巻!モダニズム建築の巨匠アントニン・レーモンドの設計の 「門司ゴルフ倶楽部」のクラブハウス。

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先週の土曜日、福岡県内で最古(昭和9年(1934)に創設)の「門司ゴルフ倶楽部」でプレイしてきました。創設当時から北部九州の名だたる企業人や財界人が会員として名を連ねた由緒ある名門ゴルフ場ですよ。ワタクシごとき「へぼ」がプレイするには憚られるくらいですが、ゴルフ仲間のお誘いなので遠慮なく便乗させていただきました。

ゴルフ仲間から恐々吹き込まれていたようにまさしくトリッキーで難しいコースでしたが、何よりもワタクシの心を奪ったのは、そのクラブハウスです。なんとあの世界的な建築家アントニン・レーモンドの設計なのです。

因みにアントニン・レーモンドは世紀の大建築家フランク・ロイド・ライトとともに帝国ホテル建設のために来日し、その後日本で設計活動を始め、その作品は「モダニズム建築」と呼ばれ我が日本建築の近代化に大きな影響を与えた大先生建築家なのですぞ。

そのクラブハウスの見どころは、何と言っても構造材を意匠材として現し、しかも素材のもつ特性や機能性をデザインとして昇華させ表現しているところであろう、と。さらに鉄筋コンクリート構造はヨーロッパで生まれの手法ですが、日本の伝統的手法である木造や障子を用いて、モダニズム建築のなかに「和」の手法を取り入れているところに日本に対するリスペクトを感じられ、落ち着く空間となっています。このような手法は戦前の建築には見られなかったそうで、アントニン・レーモンドが戦後に近代建築の可能性にチャレンジしたものと評価されているそうです。

質素だが「必要にして十分」に美しく、シンプルだが力強いその佇まいは、まさに圧巻!

本来のゴルフより、モダニズムの巨匠アントニン・レーモンドの建築物をリアルに観れたのが良かったですね。決して、スコアが散々だったのを搔き消そうとしているわけではありません。。