コラム

2024-03-01 10:54:00

中古マンションの購入って、住宅ローンは組めるの?

 

cyuuko.jpg

中古マンションの購入を考えているんだけど、新築と同じように住宅ローンって組めるの?

住宅ローン控除の対象になるのかな?と疑問を抱いている方、いらっしゃいませんか。

福岡でも新築マンションの価格が高騰している現在、中古マンションの人気が高まっています。一方で、中古マンションの購入の際の住宅ローンについて、不安や疑問を感じている方も少なくないようです。

このコラムでは、中古マンションで住宅ローンを組む場合の注意点や、住宅ローン控除の利用条件、ローンが通りにくい物件などについて解説いたします。

 

目次

1.中古マンション購入でも住宅ローンは組める

2.借入金額や返済期間に制限があるケースも

・フラット35は耐震評価基準を満たす必要あり

3.住宅ローンが通りにくい物件もある

・旧耐震基準の建物

・再建築不可の物件

・借地権付きの物件

4.「住宅ローン控除」も要件を満たせば使える

 

1.中古マンション購入でも住宅ローンは組める

loan.jpg

ズバリ結論から言いますと、中古マンションの購入でも、新築と同様住宅ローンを借りることができます。どこの金融機関でも原則的に中古と新築の区別は設けておらず、新築と同じように住宅ローンを組むことができます。

また諸費用やリフォーム・リノベーションの工事費用も、金利の低い住宅ローンに含めて、まとめて借入が可能な金融機関が増えてきました。中古マンションを購入して、リフォームやリノベーションをする人が増えてきているということでしょうね。

ただし、ローン審査においては中古物件特有の注意点もありますので、後ほどチェックします。

 

2.借入金額や返済期間に制限があるケースも

kingaku.jpg

中古マンション、特に「建築して年数が経つマンション」いわゆる「築古マンション」は担保評価額が低いとされ、借入可能額が低くなる傾向があります。

金融機関が住宅ローンの審査する基準は、①借入する人の年収や勤続年数などの属性と②物件の担保価値です。

担保価値とは、借り手(債務者)がもしローンの返済ができなくなった場合、物件を売却することで貸したお金を全額回収ができるか?という価値のことをいいます。

築古マンションの場合は回収しきれないリスクがあるため、融資額を抑えるケースがあります。また返済期間については、築古マンションは建物の耐久性の点から、新築より短く設定する金融機関もあります。

備考:リフォームやリノベーションをする場合

このところ新築マンションが高くなりすぎて、中古マンションを買ってリフォームやリノベーションをして住みたいと希望する人も多くなってきていますが、その場合は、リフォームローンを借りるより、リフォームやリノベーションの費用も含めて住宅ローンを借りた方が、金利を低く抑えることができます。

住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに違いがありますので、まずは不動産エージェントや不動産会社などに相談してみましょう。

なお、借りられる金額については、下記(フラット35)のサイトでもシミュレーションができますので、気になる方はチェックしてみてください。

https://loan.mamoris.jp/

備考:フラット35とは

フラット35は、住宅金融支援機構と提携した民間の金融機関で利用できる長期固定金利の住宅ローンです。低金利で保証料や保証人が要らないなどのメリットがあります。

 

3.住宅ローンが通りにくい物件もある

taisin.jpg

金融機関が住宅ローンの審査を通す重要なポイントは、前述しましたが物件の担保価値にあります。次のような物件は、融資した資金を回収するのは難しいと判断されることから、住宅ローンの審査は通りにくいといえるでしょう。

・旧耐震基準の建物

1981年6月1日以前に建設されたマンションは旧耐震基準に基づいており、住宅ローンの審査の際は大きなマイナス要因になります。

旧耐震基準の建物の担保評価額は低くなりやすく、売却価格を割り込む担保割れの状態では、担保評価額までしか借りられません。

ただしフラット35の適合証明書を取得できればローンを組むことが可能です。

・再建築不可の物件

再建築不可の物件は、火事や地震などで住宅が消失したときは、新しく建物を建てることができません。そのため、もしローンを組んでそのような住宅を購入した場合は、消失した住宅のローンの返済と新居の家賃負担で、経済的に生活に支障がでてくる可能性が大きくなります。

そのような大きなリスクのある物件に対して、金融機関が融資を行うことはまずありません。

また、建ぺい率や接道義務など、建築基準法の基準を満たしていない再建築不可の物件は、住宅ローンは通らないと考えておいた方がよいでしょう。

・借地権付きの物件

借地権付きの物件とは、他人の土地を借りて住宅を建てている物件のことをいいます。借地権付きの物件で、土地を担保に住宅ローンを借りる場合には、土地提供者の許可を得る必要があります。(賃借権は抵当権を設定する際に自主承諾書が必要。地上権の場合は承諾なく抵当権の設定ができる)

住宅ローンを借りた人が返済ができなくなった場合に、金融機関は物件を競売にかけて返済に充てます。しかし借地権付きの物件は担保価値が低く、売却できない、もしくは安価でしか売れないことがあります。

このように借地権の物件を住宅ローンを利用して購入することは難しいため、まずは金融機関にローンを組めるかどうか相談する必要があります。

 

4.「住宅ローン控除」も要件を満たせば使える

kojyo.jpg

「中古マンションは住宅ローン控除が使えない」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、下記のような一定の要件を満たせば使うことが可能です。

<中古住宅取得における住宅ローン控除要件>

・自らが居住するための住宅であること

・床面積50㎡以上で、そのうちの1/2以上が居住用であること

・住宅ローンの借入期間が10年以上であること

・合計所得金額が2000万円以下であること

・引渡しまたは工事完了から6ヶ月以内に入居していること

・併用不可の特例を受けていないこと 

・原則的に「昭和57年以降に建築された新耐震基準適合住宅」であること。

(満たせない場合でも耐震基準適合証明を受けていればOK)

備考:住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、各年の借入残高の0.7%を10年にわたって所得税または住民税から控除される制度。ただし、中古住宅の取得に関しては上記のような控除要件があります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?中古マンションでも住宅ローンは組めますし、住宅控除も要件を満たせば受けられます。

新築にこだわりがなければ、手が届いて無理のない住宅ローンが組める中古マンションの購入を前向きに検討されたらいかがでしょう。

中古マンションの購入を検討される際は、宅建士エージェントにぜひご相談ください。ご希望のお住まいを提案させていただきます。

https://fukuokarealestateagent.com/contact