コラム

2024-09-30 13:56:00

福岡市の中古マンション、やはり価格上昇?! 

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◎高騰する福岡市の新築マンション

9月17日に発表された「2024年の地価調査(基準地価:7月1日現在、国交省まとめ)」によると、福岡圏では住宅地が3.8%、商業地が6.7%上昇。福岡市に限ると、住宅地が9.5%、商業地が13.2%上昇し、いずれも県庁所在地では全国トップの上昇率(2023年比)だそうです。

この地価上昇の背景は、天神エリアや博多駅エリアで進む再開発により、オフィス需要が高まると同時に、ホテルやマンションの建設用地を巡る開発業者の競合などが大きな要因だというのが業界筋の見立てのようです。そもそも福岡市は人口上昇率も全国トップクラスなので地価上昇のベースがあるともいえるでしょう。

このあおりをくらっているのが「実需」と言われる、一般の会社員や自営業者等の住まいとなる新築マンションなどの価格高騰です。特に福岡市では土地価格や人手不足などに伴う建築費の上昇で平均価格が5,563万円と、1年で約1,000万円も上昇した(不動産業界紙による)というから驚きです。低中価格帯の実需物件では購入をあきらめる人も出てきているといいます。

 

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◎福岡市の中古マンションも価格上昇?

では新築マンションをあきらめた層が向かっていると思われる中古マンションの価格はどうでしょうか。やはりこちらも価格上昇しています。実際、福岡市の中古マンションの平均価格は、ある不動産ポータルサイトによると2010年には約2,200万円だったのが、2023年には約3,300万円に上昇しているんですね。

 

では実際、福岡市ではいったいいくらくらいの中古マンションが売れているのでしょうか?レインズ※の成約事例をもとに「売れ筋の価格帯」を調べてみました。エリアがピンポイントで恐縮ですが、個人的な興味もあるので、筆者が居住する西区愛宕浜のエリアの事例をご紹介します。

※レインズ(REINS)は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システムです。

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◎福岡市の中古マンションは買い時か?

西区の中古マンションの価格、いかがでしたでしょうか。タワーマンションを除けば3LDKや4LDKの中古マンションなら、手が届かないというわけでもなさそうですね。新築マンションの高騰に影響されて中古マンションも価格上昇していると言われますが、西区などエリアによってはまだまだ「買える物件」もあるようです。

このところ住宅ローン変動金利の上昇もありますが、それでもまだまだ低い方ですので、中古マンションの購入を検討されるのなら、今がタイミングなのかもしれません。

地価上昇の他にも資材費や労務費も上昇し、建築工事費は今後しばらくは下る見込みがないようですし。

<余談>

最近の新築マンションでは専有面積をこれまでより狭くして販売価格の上昇を抑えた物件が多く見られるようになりました。どうしても新築マンションが欲しい!という人は希望のエリアをあまり絞り込まずに探すか、小家族であれば立地のいい「コンパクトマンション※」の購入も視野に入れて探されてみてはいかがでしょうか。

※30~50㎡くらいの広さで1DK~2LDK程のマンションのこと。

 

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やはりそれなりの広さが欲しいということであれば、築20年~30年前後の中古マンションなら、家族4人でも普通に暮らせる3LDK~4LDK(70~80㎡前後の専有面積)の物件が多くありますので、じっくり探せば気に入った中古マンションが見つかるでしょう。

リノベーションなどの大規模な改修をしなくとも、壁紙や床を張り替えたり、トイレ、洗面所・バスルーム、キッチンなどの住宅設備を新しくするだけで、気持ちのいい住空間をつくることができます。

実際、戸建てでも同じような状況であるらしく、広告クライアントの住宅会社のサイト運用担当から聞いた話では、注文住宅と同時に、分譲住宅や中古住宅も視野に入れて検討する人たちが増えているとのこと。

  

日本では昔から「新築信仰」がありますが、そろそろ「中古住宅」に目を向けてもいい頃かもしれません。地価も今ほど高くなかったので、立地も意外といいところがあったりするので、探し甲斐がありますよ。

いかがでしたでしょうか?中古マンションって、思っていたより良さげでしょう?

さて、この秋は私たち不動産エージェントと一緒に、中古マンション探索に出かけませんか? まずはお話をお聞かせください。あなたにおススメの物件、ご紹介します!