コラム

2024-01-10 09:24:00

住みたい街選びのポイント

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2024年日本は甚大な災害や事故で年明けを迎えました。被災された皆様方には心よりお見舞い申し上げますと共に、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。人智を尽くして早期の復興と事故防止対策が講じられることを切に願います。

さて、皆さまお正月はいかが過ごされたでしょうか?実家や祖父母の家でゆっくり過ごされた方も多いでしょう。この春から新入学、進級、就職、結婚等々、新しい人生に踏み出すにあたって、親兄弟や親族からいろんなアドバイスを受けた方もいらっしゃるのでは。

そこで今年最初のコラムは“福岡の不動産・住まいエージェントが考える「住みたい街選びのポイント」”についてです。

「住みたい街=憧れのエリア」と思われる方が多いと思いますが、まずは、ただ「憧れ」だけで選んでいいのか、ということです。家族構成やライフスタイル、世帯年収や世代によって重視することは異なると思いますので、今回は住みたい街を選ぶ時に必ずチェックしておきたい6つの基本ポイントをご紹介します。

 

①「交通の利便性」

通勤や通学に欠かせない公共交通機関ですが、駅近か?ということだけでなく、時間帯ごとの本数や始発、終電、乗り換えなど、車通勤でしたら勤務先までのルートや混雑の具合などもぜひチェックしておきたいところです。どんなに憧れの街でも、通勤・通学に苦労するところには無理して住まない方が賢明ですし、毎日のことですから交通の利便性はいいに越したことはありません。セカンドハウスや別荘として憧れの街に住む、というのはアリかもしれませんが。

 

②「生活利便性」

コンビニやスーパー、商店街、飲食店、役所や病院、銀行などが近所にあるか、また店休日や営業時間などもチェックしておきましょう。個人的には、近所に焼き鳥屋さんか居酒屋さんがあったら嬉しいです。新興の住宅地では住宅とバス停以外何もない!というところもありますからね。ココ、お父さんにとっては大事なポイントです。最近はママ会も盛んなようなので、お母さんにとっても大切なことかもしれません。

 

③「住まいの快適性」

交通利便性や生活利便性に優れている場所は、別の面からみると、人の話し声や車の音などが気になることがありますし、高い建物が隣接している場合は、日当たりや風通しに難があることもあります。また、これは意外な感じがするかもしれませんが、「なんとなくこの街いい感じかも」とピンとくる第一印象も、実は大事なんです。「住む場所との相性の良し悪し」も住み心地に少なからず影響を与えますから、気に掛けておくと、より快適に暮らせる場所にめぐり合う可能性が高まるかもしれません。自分や家族と街の雰囲気が合っているというのも大事なポイントなのです。

 

④「街の安全性」

犯罪の発生率の問題だけでなく、商店街や住宅地の街灯など夜間でも心配せずに歩ける環境かなどもチェックしておきたいところ。そして地震や水害などの自然災害に対しての安全性も忘れてはいけません。以前このブログでも書きましたが、行政のハザードマップなどで事前に確認できますので、ぜひチェックしてみてください。長くその場所で生活するのですから、安全性はとても重要なポイントになります。住んでしまったらそう簡単には引っ越せないですからね。

 

⑤「子育てしやすい環境」

子育て世代の最大の関心事といえば、子育てしやすい環境かどうかということ。保育園や幼稚園の託児施設が充実しているか、子どもを安心して遊ばせることのできる公園はあるか、は必須のチェックポイントですが、小学校や中学校の校区も確認した方がいいでしょう。教育熱心な方なら、とても気になるところだと思います。私の知り合いでも、校区を選んで引っ越した家族がいました(お父さん、お母さん、大変なんです)。

 

⑥「将来性や資産性」

エリアによっては、購入時から資産価値が大きく下がってしまう場合もあります。周辺の家賃や中古住宅の価格相場などはネットでも調べられるので、チェックしておいた方がいいでしょう。何らかの理由で引っ越して売却したりするときに資産価値が下がらないことは重要です。資産性が高ければ、例えば売却せずに賃貸に出して、収益物件として活用することもできます。また、周辺の再開発や宅地開発によって資産価値も上がったりすることもありますので、自治体のホームページなどでチェックしておくとよいでしょう。

 

以上が街選びでチェックしておきたい6つの基本ポイントです。

単なる憧れのエリアということだけじゃなくて、自分の目でしっかりリサーチ・確認して、街に関するいろんな情報をチェックすることが住みたい街選びのコツといえるでしょう。

補足ですが、福岡市及び近郊で一般的に人気のエリアをあげるなら、ビッグターミナル駅の博多駅エリアや天神駅エリア、地下鉄天神駅までのアクセスも良い大濠公園駅・西新駅・藤崎駅エリア、西鉄大牟田線の特急の停車駅で都心へのアクセスも良い大橋駅エリアあたり、でしょうか。再開発された六本松や千早はファミリー層に、天神に程近い薬院エリアは若い人に人気のようです。街に何を求めるかにもよりますが、上記のエリアは確かにそれぞれに魅力的な街だと思います。

 

ちなみに、子育てエリアが多く存在するというのも福岡のいいところで、福岡市は政令指定都市の中で10代・20代の若い世代の割合が最も高く(22.08%※令和2年国勢調査より福岡市データ作成)、子育て世代に寄り添った支援やサービスが充実しています。例えば、博物館や図書館などの教育施設が整っていたり、地下鉄車両にベビーカーや車いすの優先スペースが表示されたのも福岡が全国初なんです。

特に子育て世帯には、市内では姪浜・六本松・香椎浜、郊外だと春日市・大野城市などが人気です。福岡はコンパクトシティながら世帯構成やライフスタイルによって住むエリアを選べるというのも、住みやすさのポテンシャルがそもそも高いということでしょう。

 

ざっくりまとめると、福岡は全国でも住みやすい街として人気ですし、福岡市内及び近郊でしたらどこに住んでも「住めば都」と言えるのではないでしょうか。福岡、よいとこ!

※今回のコラムに取り上げたエリアは、個人的な独断も含みます。ご了承ください。