コラム
現在の年収で無理せずにいくらのマンションを買えるか?
賃金の上昇もあまり期待できない中、物価はじわじわ上がり、金利も上昇しつつある中、
このタイミングでマンションを買おうかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで福岡の宅建士エージェントがマンション購入のシミュレーション例をご紹介します(あくまでも個人的な見解です)。
◎はじめに
一番大事なのは、物件探しから始めないことです。買えない物件を見ても、気持ちが凹んでいくだけです。夢がない話ですが、まずは年収から現実的にどれくらいの物件なら買えるかを見ていきます。そもそもですが、年収に見合わない家の購入は家計に対してのリスクが大きすぎ、将来確実に年収増や所得が見込まれる方以外は、現在の年収ベースに住宅取得を考えましょう。
◎現在の年収ならいくらまで住宅ローンが組める?
厚生労働省のデータから集計した福岡県の30歳代(35歳~39歳)平均年収は以下のようになっています。
男性 月収31万円 ボーナス98.6万円 年収471万円
女性 月収23.5万円 ボーナス59万円 年収341万円
住宅購入予算の目安になるのが「年収倍率」です。年収倍率とは、購入予定の住宅価格が世帯年収の何倍であるかを表す数値のことです。金融機関が住宅ローンの審査を行い、融資可能額を決めるときも年収倍率を参考にします。
ちなみに、住宅金融支援機構の「2022年度フラット35利用者調査」によれば、2022年度にフラット35を利用してマンションを購入した人の年収倍率は、新築で全国平均7.2倍、中古で5.9倍の実績でした。しかし、無理のない返済額を考えると5~6倍が適正というデータもあります。
ではこの年収倍率(中古6倍~新築7倍)を目安に購入可能額を見ていきます。
◎いくらのマンションなら買っていい?
ここでは、家計収入のうち、ご主人(男性)の収入のみをベースに計算していきます。これは配偶者(女性)の収入は将来的に出産や子育てなどでご主人より不確実な場合があるからです。ある意味リスクを最小化したケースと思ってください。リスクが軽減されればその分貯蓄等に回せて安心ですしね。
仮に ご主人が38歳 年収480万円 と仮定して年収倍率※(全国平均)を適用すると
新築マンション 年収の7倍=3,360万円
中古マンション 年収の6倍=2,880万円
マンションを購入するなら上記の金額を目安に探すのが現実的ということになります。頭金の準備や親御さんの援助があれば算入してもいいでしょう。
また、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合を「返済負担額」と言い、20~25%目安が無理のない年間の返済額と言われています。
この場合、480万円×20~25%=96万~120万円が年間の無理のない返済額となります。月額で計算すると8万円~10万円の返済額ということになります。
※融資可能額の査定は金融機関によって異なります。
マンション購入時に諸経費として購入価格の10%前後必要となり、購入後は、毎月のローンの支払いのほかに、管理費・修繕積立金、駐車場代などが毎月かかってきますし、年4回の固定資産税などの税金の負担もありますので、余裕をもった資金計画を立てることが肝要です。
◎まとめ
いかがでしたでしょうか?このところ福岡都市圏では新築マンションが高騰しているので、中古マンションを購入し、リフォーム(リノベーション)してお気に入りのマンションライフを手に入れたという方も増えているようです。余談ですが、リフォーム会社の方のお話を聞いたら、最近は閑散期がなく1年中忙しいとおっしゃってました。
ちょっと古いマンションはまだお手頃な物件もあるようですので、壁紙や床・天井を張り替えて、キッチンやお風呂、洗面台、トイレなどの水回りの住宅設備を最新の機器に替えるだけでも、見違えるようにリフレッシュしますよ。
まずは無理のない資金計画を立てて、マンション・ハンティングに出かけませんか?
「福岡の宅建士エージェント」がお手伝いさせていただきます。
福岡のマンションはいつまで高くなるの?
福岡のマンションはいつまで高くなるの?
先月、自宅マンションの「固定資産税」と「都市計画税」を納税した。
家屋の課税標準額は前年と変わらずだが、
土地の「固定資産税」「都市計画税」ともに前年比7%アップしていた。
区役所に確認すると、地価の上昇によるものとのこと。
なるほど、西区(福岡市)の地価も上がっているのか。
3月26日、不動産取引の基準価格といわれる
2024年の「公示地価」(今年1月1日時点の土地の価格)が公表された。
上昇が続いていた福岡県の地価は、
なんと今年も全国トップクラスの上昇率だったらしい。
いったいいつまで高くなるんだろうか。
そこで、少し福岡の地価上昇の状況を調べてみました。
※以下記事は公開情報からデータ引用等を含む。
◎福岡県の地価は今後も上昇が続く見込み
福岡県内では、住宅地、商業地、工業地3つの用途の平均変動率が10年連続で上昇し、上昇率は全国1位!しかも3年連続で上昇幅が大きくなっているそうだ。
用途別の上昇率では「商業地」が4年連続の全国1位、「住宅地」が2位、「工業地」が4位とのこと。福岡市の地価の上昇率、恐るべし!
◎「公示地価」福岡県の住宅地トップは「大濠1丁目」。
福岡県の「住宅地」で価格トップとなったのは、去年と同じく福岡市の「中央区大濠1丁目」。1㎡あたりの価格は114万円、前年より17万円もアップ!福岡市内では再開発や人口増加などを背景に、新築分譲マンションの販売がまだまだ好調で、利便性の高い都市部エリアの物件は実需としても投資物件としても人気が高く、今後も地価の上昇が続くと見込まれているらしい。
◎「公示地価」福岡県の商業地トップは「博多区竹丘町2丁目」。
福岡県の「商業地」で上昇率トップとなったのが、福岡市「博多区竹丘町2丁目」。周辺では、3月16日に西鉄天神大牟田線で14年ぶりの新駅「桜並木駅」が開業。線路が高架化されて周辺道路での渋滞が解消されたこともあり、上昇率は前回より7ポイントも高い21.6%となったそうだ。
◎「公示地価」工業地 上昇率トップは「志免町別府西1丁目」。
福岡県の「工業地」で上昇率トップだったのが「志免町別府西1丁目」。上昇率は20.2%で全国9位にランクイン!福岡市中心部や福岡空港からのアクセスもよく、高速のインターも近い志免町は昨年9月に新たな大型物流施設が竣工するなど、物流の拠点としても需要が高まっているそう。この高い上昇率の背景には、世界的な半導体メーカー「TSMC」の熊本県進出の波及効果もあるのではとのこと。県内の地価が県外から影響を受けるなんて、イマドキなんですね。
◎売れる新築マンション、売れない新築マンションの二極化?
昨今地価上昇が続く福岡県ですが、専門家の間ではマイナス金利政策の解除の影響が出る可能性があるとも指摘されています。
金融緩和などでさらに高騰した土地と値上がりした建築費や工務費などのコストを販売価格に転嫁して一段と物件が高くなるのではとのこと。実際、福岡市内だけでなく、佐賀市や長崎市などでも「億ション」や「タワマン」が発売され、高額な住戸が早々と完売しています。
そんな高額物件でも購入希望者がいるんですね。しかし中には郊外や難しい立地では、なかなか売れない物件が出てくる可能性が高まってくるとも言われています。
◎まとめ
福岡県の地価上昇についてお伝えしてきましたが、
今後の金利政策によっては「売れる物件」と「売れない物件」とに二極化する可能性もありそうです。
予想ですが、そのうち売れないマンションが値引き販売され始めると、
市場全体に影響が出てくるかもしれません。
「うーん、じゃいつマンション買ったらいいの??」となりますが、
実需であれば「買いたいときが買い時」とはよく言われます。
その欲しいと思ったマンションの部屋と全く同じ部屋(階数等)はどこにもありませんので。
不動産エージェントとして個人的な意見ですが、
無理して住宅ローンを組んで新築マンションを狙うより、
中古マンションを探すことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
このところ都市部の中古マンションも高くなっていますので、
今のうちに「身の程」の価格帯で「ちょっと郊外だけど交通利便性の良い中古マンション」を探す、
というのも選択肢の中に入れておいた方がいいかもしれませんね。
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趣味と暮らす、住まい探し。
住まいに対して求めることって人さまざまですが趣味を大切にしている方なら、趣味を存分に楽しめる家に住みたい、と思いますよね。
そこで、「趣味こそ生きがい!」と断じてはばからないワタクシ福岡の宅建士エージェントが「趣味と暮らす」をテーマに自説を少し披露させていただきます。
まずは現在のお住まいについてです。
「趣味を楽しむスペース」の確保や
「趣味を楽しむ場所へのアクセス」の時間・距離が悩みの種になっていませんか?
アウトドア派なら
◎キャンプ好きなので、増えてきたギアを収納できる空間が欲しい。
クルマもSUVに買い替えたいので大型車もとめられる駐車場があったらいいな。
◎マリンスポーツをしているので、ボードやパドルなどを置けるスペースが欲しい。
できたら海の近くに住みたいな。
◎クルマ好きなので、愛車のメンテナンスや洗車ができるガレージが欲しいな、などなど。
インドア派なら
◎一人になれる書斎が欲しいな
◎没頭できる作業スペースが欲しいな
◎自宅サロンが出来る部屋が欲しいな
◎トレーニングルームが欲しいな
◎オーディオルームが欲しいな、などなど。
一戸建てじゃないと叶えられないこともあるし、マンションでもOKなこともあるでしょう。
問題は「どれくらいのお金をかけて、どこに、どのように住むか」です。
◎趣味<仕事 の住まい選びなら通勤・通学・買い物などに便利なところになるので、一般的に予算が決まれば比較的探しやすいでしょうが、
◎趣味>仕事 の住まい選びは生活空間以外に余裕のあるスペースがあるところや、趣味のスポットにスムーズにアクセスできるところだと思いますが、なかなか希望に叶う住まいを探すのが難しくなります。
例えばSUPが趣味の場合(ワタクシの趣味の場合です)、まずハードボードは3~4mくらいあるのでまずマンションのエレベーターには乗りません。なので一戸建てに限られるわけですが、インフレータブルだとマンションもOKになります。また、一人で漕ぐより、ショップやスクールに入って仲間と一緒に楽しみたい、となると住まいからそう遠くないところにショップやスクールがあった方がラクですよね。
これが、サーフィンだと糸島とか福津あたり、キャンプ好きなら、高速や都市高速のインターが近いところ。なおかつボードやギアを収納できる一戸建てか、一部屋趣味部屋にしてしまえるくらいのスペースが確保できるマンションになってきます。
また、荷室の大きなSUVなどが欲しくなるので、駐車場の制約も問題になってきます。
都市部のマンションの場合、機械式駐車場のところも多いので、大きなクルマだと駐車許可が出ない可能性もあります。
また、音楽が好きで楽器を心置きなく弾きたい、レコードやCDなどの音源をスピーカーの大きな音で聴きたい、という方もいらっしゃるでしょう。マンションだと上下階、左右のお隣さんに「遠慮」して、なかなか大きな音量で聴くことは叶いません。
一戸建てでも敷地が狭く隣家の建物との間が数十センチしかないところもあり、そうなるとマンションほどではないけど、お隣さんに「遠慮」することになります。
どうしても家で遠慮なく大音量で演奏したい、音楽を聴きたいとなると、お金をかけて「防音工事」をするしかなくなります。大変です。いっそ人里離れた別荘を購入しようか、と思い悩む人も出てきます。。
ワタクシ「福岡の不動産・住まいエージェント」の事例で恐縮ですが、海が好きで、20代後半で中央区の賃貸マンションから小戸公園近くの海の見える分譲マンションを購入し住み替えました。今津湾の向こうに見える「糸島富士」に沈む夕日を眺めながらビールを飲むのが大好きでした。
小戸のマンションは3DKを2LDKに設計変更したので、二人目の子ども生まれたら狭くなってしまったので売却して、今度は博多湾が望める愛宕浜のマンションに住み替えました。同じ西区内の小戸から2kmくらいしか移動していません。
愛宕浜に越してからは、目の前の海浜公園を散歩したり、ウォーキングやジョギングに励んだり、仲間と浜飲みしたりとシーサイドの暮らしを楽しんでいます。
夏は、小戸にいた時と同じように西側の窓から能古島や今津湾の向こうに糸島富士に沈む夕日を眺めながら、ビールやハイボールを飲むのが至極の楽しみになっています。
また数年前からは歩いて5分くらいにある「海と風の学校」というマリンスポーツのスクールに通って愛宕浜の海でSUPを楽しんでいます。
ビーサンをひっかけ、SUPの格好(夏は海パンとラッシュガード、冬はウエットスーツ)で行って、SUPを漕いで海から上がったらそのままの格好にTシャツを着たりパーカーなどを羽織って家に帰ります。ボードやパドル、ライフジャケットなどは借りれるので、ほぼ手ぶらです。
家に帰ったら、シャワーを浴びてウェアを洗い、お手入れをします。冬はウエットスーツやパドリングジャケットを着用するので洗濯やお手入れが大変ですが、でも、このアフターSUPの時間も楽しいものなんですよね。
ちょっとプライベートの自慢話っぽくなってしまいましたが、皆さんにもぜひ大好きな「趣味」と一緒に暮らせるマイホームを、じっくり探していただきたいのです。住まい探しのテーマは「趣味と暮らす」ですよ!
SUPやアウトドア、クルマ好きのワタクシ福岡の宅建士エージェントにお手伝いさせてください。お力になりますので、奮ってお問い合わせしてくださいね。
実家の相続登記って、すぐにしないといけないの?
「うちは兄弟姉妹仲がいいし、実家以外財産はないから相続は問題ない」と考えてらっしゃる方も多いと思いますが、想定外のことが起こることも多いのが、相続です。兄弟姉妹であっても親に対するそれまでの接し方や、親の介護を誰がしたか等々、個々の思いや感情が入り乱れてまとまるのもまとまらないのが「相続」とも言えます。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、今年(2024年)4月から、相続不動産の登記申請義務化が始まります。「正当な理由なく義務に違反した場合は10万円以下の過料」の適用対象となります。
相続が発生したら、様々な手続きが必要になりますが、特に不動産を相続するにあたっては、どのような手続きをしたらよいかよく分からない、という方も多いかもしれません。
不動産の相続は、実家など親が所有する不動産があれば誰しも経験することになります。不動産以外の財産があまりないような相続のケースでも、その不動産をめぐって兄弟姉妹で「争族」になってしまうことも多々あるようです。
実家など不動産を相続する可能性がある場合は、「争族」にならないよう、不動産の相続手続きについてあらかじめ理解しておくことをお勧めします。
このコラムでは、不動産を相続する流れや方法のほか、相続登記にかかる費用、必要書類などについて解説します。
もくじ
1.相続登記義務化の注意点
2.不動産を相続するまでの流れ
3.相続税の計算式
4.不動産を相続する方法
5.不動産を相続する際の評価方法
6.相続登記にかかる費用
2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されるにあたって、「実家を相続したがまだ相続登記をしていない」という方が多いと聞きます。まずは、相続登記義務化の注意点から相続と相続登記について解説していきます。
1.相続登記義務化の注意点
相続不動産の登記義務化とは、「相続を知ってから3年以内に申請が義務化」になるということですが、以下がポイントとなります。
上記のポイントで気になるのは「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知る」ということが具体的にどんな状態なのか?ですが、ちょっとよくわかりませんよね。例えば、以下のようなときは、はたして相続登記義務が発生するのでしょうか?
なお、遺産分割協議がまとまらず期限内に登記申請できないときは、2024年4月1日から施行される「相続人申告登記」の申し出を法務局に行うことで、過料の対象ではなくなります。この制度は、従来の相続登記手続きよりも簡単(提出書類が少なく相続人のうち1人だけでも手続き可能)で、費用も安く手軽なものになっています。遺産分割協議が決まらないようであれば申請を検討しましょう。
◎制度変更前の相続も義務化の対象
2024年4月1日より以前に相続が開始している場合も、3年の猶予期間がありますが、義務化の対象となります。相続財産の中に実家などの不動産がある場合は、早めに遺産分割協議と登記の申請をした方がよいでしょう。
◎相続登記義務化の注意点
また、特に注意したいのは、既に相続が発生しているものの、「財産は実家しかないので相続登記をせずにとりあえすそのままにしている」ケースです。実家を相続してもすぐに売却するわけではなければ、遺産分割の話し合いや相続登記を行わないケースは数多くあります。私の妻の実家の相続の場合もこのケースでした。相続が発生したという認識すらなく、長男が実家を継ぐであろう、というあいまいなままでした。相続人間でどのように実家を分けるかを口頭で決めていることもありますが、特に法定相続分通りではない分け方だった場合、相続登記にあたっては遺産分割協議書を作成する必要があるため、いざ書面化する際に、口頭で約束していた内容に納得できないと相続人間で揉め事(争族)になるケースもあるようです。
このような揉め事を避けるためにも、相続人間で合意した内容で遺産分割協議書を作成しておく必要があります。相続登記までの期限が3年というのは、長いようで短いもの。あっという間に時は経ちます。早めに相続人間で協議を行い、早期にそれを書面化することが重要です。
相続登記の申請や遺産分割協議書の作成はご自身でもできますが、専門的な知識やノウハウが必要な面もありますので、少しでも不安があれば司法書士に相談するとよいでしょう。
2.不動産を相続するまでの流れ
それではここからは、相続が発生してから相続税の申告・納付までの流れを紹介します。
①遺言書を確認する
相続が発生※したら、最初にすることは遺言書を探すことです。亡くなった方が遺言書を書いていたということを知っていて、それがどこにあるか事前に知っていれば問題ありませんが、分からなければまずは探さないといけません。遺言書があれば、基本的には遺言書に記載されている内容に従って相続が行なわれます。遺言書がない場合は、相続人間で遺産分割協議を行い、協議書を作成してから登記することになります。なお、遺産分割協議後に遺言書が見つかったら、遺言書があればその内容が優先されます。
※相続が発生するとは、相続が開始した日のことで、死亡診断書などに記載された死亡日のこと。 一般的には「相続発生日=相続開始日=死亡日」とされています。死亡届を役所に提出すると、被相続人の戸籍(除籍)謄本に死亡日が記載されます。
②相続人を確定させる
遺言書があるかどうか確認しながら、できるだけ早く相続人を確定させてください。誰が相続人かを特定するためには、被相続人(亡くなった方)が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本を取り寄せて調査します。新たな相続人が後から発覚した場合、基本的には遺産分割協議のやり直しが必要になるため、しっかり調査しましょう。(私も、妻の実家の相続登記の際は、妻の兄弟も知らない相続人が発覚して結構大変でした)
③財産を特定して財産目録を作成する
相続人を確定させる作業と同時進行で、被相続人の財産を特定して財産目録を作成します。相続財産に不動産があるかどうかは、市区町村から届く固定資産税の課税明細書を確認しましょう。さらに、課税明細書を発行した市区町村の役所にて「名寄帳」の写しを取得すれば、その市区町村で被相続人が所有する不動産の情報を一覧で確認できます。
課税明細書がなければ、所有する不動産があると思われる市区町村で「名寄帳」を調査することになります。
④遺産分割協議を行う
遺言書があれば原則として遺言書に従って相続しますが、遺言書がない場合には相続人全員で遺産分割協議を行います。遺産分割協議で分割内容の合意が相続人全員から得られたら、不動産他の財産を誰がどのように相続するかを記載する遺産分割協議書を作成します。
⑤相続財産の名義変更(不動産の相続登記)
不動産を相続する際には、相続登記をすることで被相続人から相続人に名義が変更されます。相続登記には、登記事項証明書など書類がいくつか必要になりますので、事前に準備しておきましょう。
⑥相続税の申告・納付
相続税の申告・納付期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内となっています。期限内に申告・納付できなければ、相続税に関する特例が適用されなかったり、無申告加算税や延滞税がかかりますので、要注意です。
3.相続税の計算式
不動産や預貯金、現金、株式など相続の対象となる財産をすべて洗い出します。相続税の対象とならないお墓や生命保険金・死亡退職金の一定部分などの非課税財産は除きます。さらに、被相続人の借金・未払い金・葬式費用等を差し引きます。
相続開始前3年以内の贈与財産(※)および相続時精算課税制度の対象となった贈与財産がある場合は加算します。
①課税の対象となる遺産額を計算する
相続税の計算の対象となる金額(課税価格)は以下のように計算します。
※みなし相続財産とは、相続もしくは遺贈(遺言書による贈与)によって受け取る財産ではなく、被相続人(亡くなった方)の死亡をきっかけに受け取る財産のこと。 被相続人が持っていた財産ではなく、死亡後に相続人が受け取る「生命保険金」や「死亡退職金」などが税法上のみなし相続財産に当てはまります。
※暦年課税について
2024年1月1日の贈与から、暦年課税において贈与を受けた財産を相続財産に加算する期間が相続の開始前3年間から7年間に延長されました。なお、延長された4年間に受けた贈与のうち総額100万円までは相続財産に加算されません。
なお、2023年12月31日までに贈与を受けた財産の相続財産に加算する期間は相続開始前3年間であり、相続財産に加算されない総額100万円の適用はありません。
②基礎控除額を計算する
次に基礎控除額を計算します。基礎控除額の計算式は次のとおりです。
<基礎控除額の計算式>
相続税の基礎控除とは、「被相続人(亡くなった人)が遺した財産のうち、一定の金額までは相続税がかからない=控除される」という控除です。遺産の総額のうち、「一定の金額」つまり、基礎控除額を超えた財産にのみ相続税が課税されます。
基礎控除額には計算式があり、算出した結果、遺産総額が基礎控除額以下となった場合は、相続税の申告納税義務はありません。
「相続税の基礎控除」は相続人にとっては非常に重要なものですので、基礎控除の計算式についてはきちんと把握しておきましょう。
4.不動産を相続する方法
不動産を相続する方法は、大きく4つに分けられます。これらの方法について具体的に解説します。
5.不動産を相続する際の評価方法
不動産を相続する際には、不動産の評価額を確認する必要があります。相続税申告の不動産評価額は、購入時の価格や建築費用ではなく時価で計算します。しかし、相続税などの申告にあたり、土地などについて時価を把握することは容易でないことから、相続税などの申告を容易にして課税の公平を図る観点から、国税局(所)では 毎年、全国の民有地について、土地などの評価額の基準となる路線価および評価倍率を定めて公開しています。不動産評価額の基準となるのは、土地であれば基本的には路線価で、家屋であれば固定資産税評価額です。
また、居住用の区分所有財産(一室の区分所有権等 )については、令和5年10月6日に「居住用の区分所有財産の評価について(法令解釈通達)」が国税庁より発信され、令和6年1月1日以降の相続・遺贈・贈与(以下、相続等)によって取得した居住用区分所有財産(いわゆる分譲マンション)に適用され相続税評価が変更となりました。
6.相続登記にかかる費用
不動産を相続する際には、相続税以外にも以下のような相続登記に関する費用がかかります。
・登録免許税
相続登記には、登録免許税を支払う必要があります。相続登記での登録免許税額は、固定資産税評価額の下3桁を切り捨て、それに税率の0.4%を掛けて算出した金額です。算出した金額の下2桁は切り捨てます。
・登記事項証明書などに関する費用
相続登記には、登記事項証明書や戸籍謄本、住民票などの書類を取得する費用や、書類を法務局へ送付するための郵送費なども必要になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?不動産の相続は、実家など親が所有する不動産があれば誰しも経験することになります。不動産以外の財産があまりないような相続のケースでも、その不動産をめぐって上述したように兄弟姉妹で「争族」になってしまうことも多々あるようです。
みなさんの親御さんは、兄弟姉妹が「争族」になることは決して望んでいないはずです。まずは、親御さんの笑顔を思い出しながら、ざっくばらんに相続のことを話し合うことから始めたらいかがでしょうか?親御さんも優しく見守ってくれていますよ。
◎相続不動産のご相談・売却依頼はSHERPA不動産エージェントへ
お問い合わせ https://fukuokarealestateagent.com/contact
<参考>
法務省ホームページ「不動産を相続した方へ ~相続登記・遺産分割を進めましょう~」
・不動産を相続したり、相続に関する手続を検討している方に向けて、相続登記や遺産分割に関する情報や手続を分かりやすく解説しています。
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00435.html
※本コラムの情報は、記事の公開日または更新日時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等掲載内容を保証するものではありません。税務や法律に関わる個別、具体的なご対応には必ず税理士・司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください。
中古マンションの購入って、住宅ローンは組めるの?
中古マンションの購入を考えているんだけど、新築と同じように住宅ローンって組めるの?
住宅ローン控除の対象になるのかな?と疑問を抱いている方、いらっしゃいませんか。
福岡でも新築マンションの価格が高騰している現在、中古マンションの人気が高まっています。一方で、中古マンションの購入の際の住宅ローンについて、不安や疑問を感じている方も少なくないようです。
このコラムでは、中古マンションで住宅ローンを組む場合の注意点や、住宅ローン控除の利用条件、ローンが通りにくい物件などについて解説いたします。
目次
1.中古マンション購入でも住宅ローンは組める
2.借入金額や返済期間に制限があるケースも
・フラット35は耐震評価基準を満たす必要あり
3.住宅ローンが通りにくい物件もある
・旧耐震基準の建物
・再建築不可の物件
・借地権付きの物件
4.「住宅ローン控除」も要件を満たせば使える
1.中古マンション購入でも住宅ローンは組める
ズバリ結論から言いますと、中古マンションの購入でも、新築と同様住宅ローンを借りることができます。どこの金融機関でも原則的に中古と新築の区別は設けておらず、新築と同じように住宅ローンを組むことができます。
また諸費用やリフォーム・リノベーションの工事費用も、金利の低い住宅ローンに含めて、まとめて借入が可能な金融機関が増えてきました。中古マンションを購入して、リフォームやリノベーションをする人が増えてきているということでしょうね。
ただし、ローン審査においては中古物件特有の注意点もありますので、後ほどチェックします。
2.借入金額や返済期間に制限があるケースも
中古マンション、特に「建築して年数が経つマンション」いわゆる「築古マンション」は担保評価額が低いとされ、借入可能額が低くなる傾向があります。
金融機関が住宅ローンの審査する基準は、①借入する人の年収や勤続年数などの属性と②物件の担保価値です。
担保価値とは、借り手(債務者)がもしローンの返済ができなくなった場合、物件を売却することで貸したお金を全額回収ができるか?という価値のことをいいます。
築古マンションの場合は回収しきれないリスクがあるため、融資額を抑えるケースがあります。また返済期間については、築古マンションは建物の耐久性の点から、新築より短く設定する金融機関もあります。
備考:リフォームやリノベーションをする場合
このところ新築マンションが高くなりすぎて、中古マンションを買ってリフォームやリノベーションをして住みたいと希望する人も多くなってきていますが、その場合は、リフォームローンを借りるより、リフォームやリノベーションの費用も含めて住宅ローンを借りた方が、金利を低く抑えることができます。
住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに違いがありますので、まずは不動産エージェントや不動産会社などに相談してみましょう。
なお、借りられる金額については、下記(フラット35)のサイトでもシミュレーションができますので、気になる方はチェックしてみてください。
備考:フラット35とは
フラット35は、住宅金融支援機構と提携した民間の金融機関で利用できる長期固定金利の住宅ローンです。低金利で保証料や保証人が要らないなどのメリットがあります。
3.住宅ローンが通りにくい物件もある
金融機関が住宅ローンの審査を通す重要なポイントは、前述しましたが物件の担保価値にあります。次のような物件は、融資した資金を回収するのは難しいと判断されることから、住宅ローンの審査は通りにくいといえるでしょう。
・旧耐震基準の建物
1981年6月1日以前に建設されたマンションは旧耐震基準に基づいており、住宅ローンの審査の際は大きなマイナス要因になります。
旧耐震基準の建物の担保評価額は低くなりやすく、売却価格を割り込む担保割れの状態では、担保評価額までしか借りられません。
ただしフラット35の適合証明書を取得できればローンを組むことが可能です。
・再建築不可の物件
再建築不可の物件は、火事や地震などで住宅が消失したときは、新しく建物を建てることができません。そのため、もしローンを組んでそのような住宅を購入した場合は、消失した住宅のローンの返済と新居の家賃負担で、経済的に生活に支障がでてくる可能性が大きくなります。
そのような大きなリスクのある物件に対して、金融機関が融資を行うことはまずありません。
また、建ぺい率や接道義務など、建築基準法の基準を満たしていない再建築不可の物件は、住宅ローンは通らないと考えておいた方がよいでしょう。
・借地権付きの物件
借地権付きの物件とは、他人の土地を借りて住宅を建てている物件のことをいいます。借地権付きの物件で、土地を担保に住宅ローンを借りる場合には、土地提供者の許可を得る必要があります。(賃借権は抵当権を設定する際に自主承諾書が必要。地上権の場合は承諾なく抵当権の設定ができる)
住宅ローンを借りた人が返済ができなくなった場合に、金融機関は物件を競売にかけて返済に充てます。しかし借地権付きの物件は担保価値が低く、売却できない、もしくは安価でしか売れないことがあります。
このように借地権の物件を住宅ローンを利用して購入することは難しいため、まずは金融機関にローンを組めるかどうか相談する必要があります。
4.「住宅ローン控除」も要件を満たせば使える
「中古マンションは住宅ローン控除が使えない」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、下記のような一定の要件を満たせば使うことが可能です。
<中古住宅取得における住宅ローン控除要件>
・自らが居住するための住宅であること
・床面積50㎡以上で、そのうちの1/2以上が居住用であること
・住宅ローンの借入期間が10年以上であること
・合計所得金額が2000万円以下であること
・引渡しまたは工事完了から6ヶ月以内に入居していること
・併用不可の特例を受けていないこと
・原則的に「昭和57年以降に建築された新耐震基準適合住宅」であること。
(満たせない場合でも耐震基準適合証明を受けていればOK)
備考:住宅ローン控除とは
住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、各年の借入残高の0.7%を10年にわたって所得税または住民税から控除される制度。ただし、中古住宅の取得に関しては上記のような控除要件があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?中古マンションでも住宅ローンは組めますし、住宅控除も要件を満たせば受けられます。
新築にこだわりがなければ、手が届いて無理のない住宅ローンが組める中古マンションの購入を前向きに検討されたらいかがでしょう。
中古マンションの購入を検討される際は、宅建士エージェントにぜひご相談ください。ご希望のお住まいを提案させていただきます。
https://fukuokarealestateagent.com/contact