コラム

2024-05-10 13:04:00

福岡のマンションはいつまで高くなるの?

agblog240415.jpg

 

福岡のマンションはいつまで高くなるの?

 

先月、自宅マンションの「固定資産税」と「都市計画税」を納税した。

家屋の課税標準額は前年と変わらずだが、

土地の「固定資産税」「都市計画税」ともに前年比7%アップしていた。

区役所に確認すると、地価の上昇によるものとのこと。

なるほど、西区(福岡市)の地価も上がっているのか。

 

3月26日、不動産取引の基準価格といわれる

2024年の「公示地価」(今年1月1日時点の土地の価格)が公表された。

上昇が続いていた福岡県の地価は、

なんと今年も全国トップクラスの上昇率だったらしい。

いったいいつまで高くなるんだろうか。

 

そこで、少し福岡の地価上昇の状況を調べてみました。

※以下記事は公開情報からデータ引用等を含む。

 

◎福岡県の地価は今後も上昇が続く見込み

福岡県内では、住宅地、商業地、工業地3つの用途の平均変動率が10年連続で上昇し、上昇率は全国1位!しかも3年連続で上昇幅が大きくなっているそうだ。

用途別の上昇率では「商業地」が4年連続の全国1位、「住宅地」が2位、「工業地」が4位とのこと。福岡市の地価の上昇率、恐るべし!

 

◎「公示地価」福岡県の住宅地トップは「大濠1丁目」。

福岡県の「住宅地」で価格トップとなったのは、去年と同じく福岡市の「中央区大濠1丁目」。1㎡あたりの価格は114万円、前年より17万円もアップ!福岡市内では再開発や人口増加などを背景に、新築分譲マンションの販売がまだまだ好調で、利便性の高い都市部エリアの物件は実需としても投資物件としても人気が高く、今後も地価の上昇が続くと見込まれているらしい。

 

◎「公示地価」福岡県の商業地トップは「博多区竹丘町2丁目」。

福岡県の「商業地」で上昇率トップとなったのが、福岡市「博多区竹丘町2丁目」。周辺では、3月16日に西鉄天神大牟田線で14年ぶりの新駅「桜並木駅」が開業。線路が高架化されて周辺道路での渋滞が解消されたこともあり、上昇率は前回より7ポイントも高い21.6%となったそうだ。

 

◎「公示地価」工業地 上昇率トップは「志免町別府西1丁目」。

福岡県の「工業地」で上昇率トップだったのが「志免町別府西1丁目」。上昇率は20.2%で全国9位にランクイン!福岡市中心部や福岡空港からのアクセスもよく、高速のインターも近い志免町は昨年9月に新たな大型物流施設が竣工するなど、物流の拠点としても需要が高まっているそう。この高い上昇率の背景には、世界的な半導体メーカー「TSMC」の熊本県進出の波及効果もあるのではとのこと。県内の地価が県外から影響を受けるなんて、イマドキなんですね。

 

◎売れる新築マンション、売れない新築マンションの二極化?

昨今地価上昇が続く福岡県ですが、専門家の間ではマイナス金利政策の解除の影響が出る可能性があるとも指摘されています。

金融緩和などでさらに高騰した土地と値上がりした建築費や工務費などのコストを販売価格に転嫁して一段と物件が高くなるのではとのこと。実際、福岡市内だけでなく、佐賀市や長崎市などでも「億ション」や「タワマン」が発売され、高額な住戸が早々と完売しています。

そんな高額物件でも購入希望者がいるんですね。しかし中には郊外や難しい立地では、なかなか売れない物件が出てくる可能性が高まってくるとも言われています。

 

◎まとめ

 

福岡県の地価上昇についてお伝えしてきましたが、

今後の金利政策によっては「売れる物件」と「売れない物件」とに二極化する可能性もありそうです。

予想ですが、そのうち売れないマンションが値引き販売され始めると、

市場全体に影響が出てくるかもしれません。

「うーん、じゃいつマンション買ったらいいの??」となりますが、

実需であれば「買いたいときが買い時」とはよく言われます。

その欲しいと思ったマンションの部屋と全く同じ部屋(階数等)はどこにもありませんので。

 

不動産エージェントとして個人的な意見ですが、

無理して住宅ローンを組んで新築マンションを狙うより、

中古マンションを探すことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

このところ都市部の中古マンションも高くなっていますので、

今のうちに「身の程」の価格帯で「ちょっと郊外だけど交通利便性の良い中古マンション」を探す、

というのも選択肢の中に入れておいた方がいいかもしれませんね。

 

関連記事

2024-03-19 10:03:00

趣味と暮らす、住まい探し。

syumiblog.jpg 

住まいに対して求めることって人さまざまですが趣味を大切にしている方なら、趣味を存分に楽しめる家に住みたい、と思いますよね。

そこで、「趣味こそ生きがい!」と断じてはばからないワタクシ福岡の宅建士エージェントが「趣味と暮らす」をテーマに自説を少し披露させていただきます。

 

まずは現在のお住まいについてです。

「趣味を楽しむスペース」の確保や

「趣味を楽しむ場所へのアクセス」の時間・距離が悩みの種になっていませんか?

アウトドア派なら

◎キャンプ好きなので、増えてきたギアを収納できる空間が欲しい。

クルマもSUVに買い替えたいので大型車もとめられる駐車場があったらいいな。

◎マリンスポーツをしているので、ボードやパドルなどを置けるスペースが欲しい。

できたら海の近くに住みたいな。

◎クルマ好きなので、愛車のメンテナンスや洗車ができるガレージが欲しいな、などなど。

70476426134__70760BA5-D066-40F5-875B-817CC9530F92.jpeg 

インドア派なら

◎一人になれる書斎が欲しいな

◎没頭できる作業スペースが欲しいな

◎自宅サロンが出来る部屋が欲しいな

◎トレーニングルームが欲しいな

◎オーディオルームが欲しいな、などなど。

一戸建てじゃないと叶えられないこともあるし、マンションでもOKなこともあるでしょう。

問題は「どれくらいのお金をかけて、どこに、どのように住むか」です。 

◎趣味<仕事 の住まい選びなら通勤・通学・買い物などに便利なところになるので、一般的に予算が決まれば比較的探しやすいでしょうが、

◎趣味>仕事 の住まい選びは生活空間以外に余裕のあるスペースがあるところや、趣味のスポットにスムーズにアクセスできるところだと思いますが、なかなか希望に叶う住まいを探すのが難しくなります。

例えばSUPが趣味の場合(ワタクシの趣味の場合です)、まずハードボードは3~4mくらいあるのでまずマンションのエレベーターには乗りません。なので一戸建てに限られるわけですが、インフレータブルだとマンションもOKになります。また、一人で漕ぐより、ショップやスクールに入って仲間と一緒に楽しみたい、となると住まいからそう遠くないところにショップやスクールがあった方がラクですよね。

IMG_1845.jpeg

これが、サーフィンだと糸島とか福津あたり、キャンプ好きなら、高速や都市高速のインターが近いところ。なおかつボードやギアを収納できる一戸建てか、一部屋趣味部屋にしてしまえるくらいのスペースが確保できるマンションになってきます。

また、荷室の大きなSUVなどが欲しくなるので、駐車場の制約も問題になってきます。

都市部のマンションの場合、機械式駐車場のところも多いので、大きなクルマだと駐車許可が出ない可能性もあります。

また、音楽が好きで楽器を心置きなく弾きたい、レコードやCDなどの音源をスピーカーの大きな音で聴きたい、という方もいらっしゃるでしょう。マンションだと上下階、左右のお隣さんに「遠慮」して、なかなか大きな音量で聴くことは叶いません。

一戸建てでも敷地が狭く隣家の建物との間が数十センチしかないところもあり、そうなるとマンションほどではないけど、お隣さんに「遠慮」することになります。

どうしても家で遠慮なく大音量で演奏したい、音楽を聴きたいとなると、お金をかけて「防音工事」をするしかなくなります。大変です。いっそ人里離れた別荘を購入しようか、と思い悩む人も出てきます。。

IMG_2017.jpeg 

ワタクシ「福岡の不動産・住まいエージェント」の事例で恐縮ですが、海が好きで、20代後半で中央区の賃貸マンションから小戸公園近くの海の見える分譲マンションを購入し住み替えました。今津湾の向こうに見える「糸島富士」に沈む夕日を眺めながらビールを飲むのが大好きでした。

小戸のマンションは3DKを2LDKに設計変更したので、二人目の子ども生まれたら狭くなってしまったので売却して、今度は博多湾が望める愛宕浜のマンションに住み替えました。同じ西区内の小戸から2kmくらいしか移動していません。

愛宕浜に越してからは、目の前の海浜公園を散歩したり、ウォーキングやジョギングに励んだり、仲間と浜飲みしたりとシーサイドの暮らしを楽しんでいます。

IMG_1900.jpeg

夏は、小戸にいた時と同じように西側の窓から能古島や今津湾の向こうに糸島富士に沈む夕日を眺めながら、ビールやハイボールを飲むのが至極の楽しみになっています。

また数年前からは歩いて5分くらいにある「海と風の学校」というマリンスポーツのスクールに通って愛宕浜の海でSUPを楽しんでいます。

ビーサンをひっかけ、SUPの格好(夏は海パンとラッシュガード、冬はウエットスーツ)で行って、SUPを漕いで海から上がったらそのままの格好にTシャツを着たりパーカーなどを羽織って家に帰ります。ボードやパドル、ライフジャケットなどは借りれるので、ほぼ手ぶらです。

家に帰ったら、シャワーを浴びてウェアを洗い、お手入れをします。冬はウエットスーツやパドリングジャケットを着用するので洗濯やお手入れが大変ですが、でも、このアフターSUPの時間も楽しいものなんですよね。

IMG_1982.jpeg

ちょっとプライベートの自慢話っぽくなってしまいましたが、皆さんにもぜひ大好きな「趣味」と一緒に暮らせるマイホームを、じっくり探していただきたいのです。住まい探しのテーマは「趣味と暮らす」ですよ!

SUPやアウトドア、クルマ好きのワタクシ福岡の宅建士エージェントにお手伝いさせてください。お力になりますので、奮ってお問い合わせしてくださいね。

 

 

 

2024-03-07 08:43:00

実家の相続登記って、すぐにしないといけないの?

gimuka2.jpg

「うちは兄弟姉妹仲がいいし、実家以外財産はないから相続は問題ない」と考えてらっしゃる方も多いと思いますが、想定外のことが起こることも多いのが、相続です。兄弟姉妹であっても親に対するそれまでの接し方や、親の介護を誰がしたか等々、個々の思いや感情が入り乱れてまとまるのもまとまらないのが「相続」とも言えます。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、今年(2024年)4月から、相続不動産の登記申請義務化が始まります。「正当な理由なく義務に違反した場合は10万円以下の過料」の適用対象となります。

相続が発生したら、様々な手続きが必要になりますが、特に不動産を相続するにあたっては、どのような手続きをしたらよいかよく分からない、という方も多いかもしれません。

不動産の相続は、実家など親が所有する不動産があれば誰しも経験することになります。不動産以外の財産があまりないような相続のケースでも、その不動産をめぐって兄弟姉妹で「争族」になってしまうことも多々あるようです。

実家など不動産を相続する可能性がある場合は、「争族」にならないよう、不動産の相続手続きについてあらかじめ理解しておくことをお勧めします。

このコラムでは、不動産を相続する流れや方法のほか、相続登記にかかる費用、必要書類などについて解説します。

 

もくじ

1.相続登記義務化の注意点 

2.不動産を相続するまでの流れ

3.相続税の計算式

4.不動産を相続する方法

5.不動産を相続する際の評価方法

6.相続登記にかかる費用

 

2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されるにあたって、「実家を相続したがまだ相続登記をしていない」という方が多いと聞きます。まずは、相続登記義務化の注意点から相続と相続登記について解説していきます。

 

1.相続登記義務化の注意点

相続不動産の登記義務化とは、「相続を知ってから3年以内に申請が義務化」になるということですが、以下がポイントとなります。

ポイント.png

上記のポイントで気になるのは「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知る」ということが具体的にどんな状態なのか?ですが、ちょっとよくわかりませんよね。例えば、以下のようなときは、はたして相続登記義務が発生するのでしょうか?

所有権取得.png

なお、遺産分割協議がまとまらず期限内に登記申請できないときは、2024年4月1日から施行される「相続人申告登記」の申し出を法務局に行うことで、過料の対象ではなくなります。この制度は、従来の相続登記手続きよりも簡単(提出書類が少なく相続人のうち1人だけでも手続き可能)で、費用も安く手軽なものになっています。遺産分割協議が決まらないようであれば申請を検討しましょう。

◎制度変更前の相続も義務化の対象

2024年4月1日より以前に相続が開始している場合も、3年の猶予期間がありますが、義務化の対象となります。相続財産の中に実家などの不動産がある場合は、早めに遺産分割協議と登記の申請をした方がよいでしょう。

◎相続登記義務化の注意点 

また、特に注意したいのは、既に相続が発生しているものの、「財産は実家しかないので相続登記をせずにとりあえすそのままにしている」ケースです。実家を相続してもすぐに売却するわけではなければ、遺産分割の話し合いや相続登記を行わないケースは数多くあります。私の妻の実家の相続の場合もこのケースでした。相続が発生したという認識すらなく、長男が実家を継ぐであろう、というあいまいなままでした。相続人間でどのように実家を分けるかを口頭で決めていることもありますが、特に法定相続分通りではない分け方だった場合、相続登記にあたっては遺産分割協議書を作成する必要があるため、いざ書面化する際に、口頭で約束していた内容に納得できないと相続人間で揉め事(争族)になるケースもあるようです。

このような揉め事を避けるためにも、相続人間で合意した内容で遺産分割協議書を作成しておく必要があります。相続登記までの期限が3年というのは、長いようで短いもの。あっという間に時は経ちます。早めに相続人間で協議を行い、早期にそれを書面化することが重要です。

相続登記の申請や遺産分割協議書の作成はご自身でもできますが、専門的な知識やノウハウが必要な面もありますので、少しでも不安があれば司法書士に相談するとよいでしょう。

 

2.不動産を相続するまでの流れ

souzokuninn.jpg

 それではここからは、相続が発生してから相続税の申告・納付までの流れを紹介します。

①遺言書を確認する

相続が発生※したら、最初にすることは遺言書を探すことです。亡くなった方が遺言書を書いていたということを知っていて、それがどこにあるか事前に知っていれば問題ありませんが、分からなければまずは探さないといけません。遺言書があれば、基本的には遺言書に記載されている内容に従って相続が行なわれます。遺言書がない場合は、相続人間で遺産分割協議を行い、協議書を作成してから登記することになります。なお、遺産分割協議後に遺言書が見つかったら、遺言書があればその内容が優先されます。

※相続が発生するとは、相続が開始した日のことで、死亡診断書などに記載された死亡日のこと。 一般的には「相続発生日=相続開始日=死亡日」とされています。死亡届を役所に提出すると、被相続人の戸籍(除籍)謄本に死亡日が記載されます。

②相続人を確定させる

遺言書があるかどうか確認しながら、できるだけ早く相続人を確定させてください。誰が相続人かを特定するためには、被相続人(亡くなった方)が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本を取り寄せて調査します。新たな相続人が後から発覚した場合、基本的には遺産分割協議のやり直しが必要になるため、しっかり調査しましょう。(私も、妻の実家の相続登記の際は、妻の兄弟も知らない相続人が発覚して結構大変でした)

③財産を特定して財産目録を作成する

相続人を確定させる作業と同時進行で、被相続人の財産を特定して財産目録を作成します。相続財産に不動産があるかどうかは、市区町村から届く固定資産税の課税明細書を確認しましょう。さらに、課税明細書を発行した市区町村の役所にて「名寄帳」の写しを取得すれば、その市区町村で被相続人が所有する不動産の情報を一覧で確認できます。

課税明細書がなければ、所有する不動産があると思われる市区町村で「名寄帳」を調査することになります。

④遺産分割協議を行う

遺言書があれば原則として遺言書に従って相続しますが、遺言書がない場合には相続人全員で遺産分割協議を行います。遺産分割協議で分割内容の合意が相続人全員から得られたら、不動産他の財産を誰がどのように相続するかを記載する遺産分割協議書を作成します。

⑤相続財産の名義変更(不動産の相続登記)

不動産を相続する際には、相続登記をすることで被相続人から相続人に名義が変更されます。相続登記には、登記事項証明書など書類がいくつか必要になりますので、事前に準備しておきましょう。

⑥相続税の申告・納付

12.png

相続税の申告・納付期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内となっています。期限内に申告・納付できなければ、相続税に関する特例が適用されなかったり、無申告加算税や延滞税がかかりますので、要注意です。

 

3.相続税の計算式

souzokuzei.jpg

不動産や預貯金、現金、株式など相続の対象となる財産をすべて洗い出します。相続税の対象とならないお墓や生命保険金・死亡退職金の一定部分などの非課税財産は除きます。さらに、被相続人の借金・未払い金・葬式費用等を差し引きます。

相続開始前3年以内の贈与財産(※)および相続時精算課税制度の対象となった贈与財産がある場合は加算します。

①課税の対象となる遺産額を計算する

相続税の計算の対象となる金額(課税価格)は以下のように計算します。

課税財産.png

 ※みなし相続財産とは、相続もしくは遺贈(遺言書による贈与)によって受け取る財産ではなく、被相続人(亡くなった方)の死亡をきっかけに受け取る財産のこと。 被相続人が持っていた財産ではなく、死亡後に相続人が受け取る「生命保険金」や「死亡退職金」などが税法上のみなし相続財産に当てはまります。

※暦年課税について

2024年1月1日の贈与から、暦年課税において贈与を受けた財産を相続財産に加算する期間が相続の開始前3年間から7年間に延長されました。なお、延長された4年間に受けた贈与のうち総額100万円までは相続財産に加算されません。

なお、2023年12月31日までに贈与を受けた財産の相続財産に加算する期間は相続開始前3年間であり、相続財産に加算されない総額100万円の適用はありません。

 

②基礎控除額を計算する

次に基礎控除額を計算します。基礎控除額の計算式は次のとおりです。

基礎控除.png

<基礎控除額の計算式>

相続税の基礎控除とは、「被相続人(亡くなった人)が遺した財産のうち、一定の金額までは相続税がかからない=控除される」という控除です。遺産の総額のうち、「一定の金額」つまり、基礎控除額を超えた財産にのみ相続税が課税されます。

基礎控除額には計算式があり、算出した結果、遺産総額が基礎控除額以下となった場合は、相続税の申告納税義務はありません。

相続税の基礎控除」は相続人にとっては非常に重要なものですので、基礎控除の計算式についてはきちんと把握しておきましょう。

 

4.不動産を相続する方法

tetuduki.jpg

不動産を相続する方法は、大きく4つに分けられます。これらの方法について具体的に解説します。

4つの方法.png

①.png

②.png

③.png 

共有名義2.png

 

5.不動産を相続する際の評価方法

不動産を相続する際には、不動産の評価額を確認する必要があります。相続税申告の不動産評価額は、購入時の価格や建築費用ではなく時価で計算します。しかし、相続税などの申告にあたり、土地などについて時価を把握することは容易でないことから、相続税などの申告を容易にして課税の公平を図る観点から、国税局(所)では 毎年、全国の民有地について、土地などの評価額の基準となる路線価および評価倍率を定めて公開しています。不動産評価額の基準となるのは、土地であれば基本的には路線価で、家屋であれば固定資産税評価額です。

また、居住用の区分所有財産(一室の区分所有権等 )については、令和5年10月6日に「居住用の区分所有財産の評価について(法令解釈通達)」が国税庁より発信され、令和6年1月1日以降の相続・遺贈・贈与(以下、相続等)によって取得した居住用区分所有財産(いわゆる分譲マンション)に適用され相続税評価が変更となりました。

 

6.相続登記にかかる費用

hiyo.jpg

不動産を相続する際には、相続税以外にも以下のような相続登記に関する費用がかかります。

・登録免許税

相続登記には、登録免許税を支払う必要があります。相続登記での登録免許税額は、固定資産税評価額の下3桁を切り捨て、それに税率の0.4%を掛けて算出した金額です。算出した金額の下2桁は切り捨てます。

・登記事項証明書などに関する費用

相続登記には、登記事項証明書や戸籍謄本、住民票などの書類を取得する費用や、書類を法務局へ送付するための郵送費なども必要になります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?不動産の相続は、実家など親が所有する不動産があれば誰しも経験することになります。不動産以外の財産があまりないような相続のケースでも、その不動産をめぐって上述したように兄弟姉妹で「争族」になってしまうことも多々あるようです。

みなさんの親御さんは、兄弟姉妹が「争族」になることは決して望んでいないはずです。まずは、親御さんの笑顔を思い出しながら、ざっくばらんに相続のことを話し合うことから始めたらいかがでしょうか?親御さんも優しく見守ってくれていますよ。

 

◎相続不動産のご相談・売却依頼はSHERPA不動産エージェントへ

お問い合わせ https://fukuokarealestateagent.com/contact

<参考>

法務省ホームページ「不動産を相続した方へ ~相続登記・遺産分割を進めましょう~」

・不動産を相続したり、相続に関する手続を検討している方に向けて、相続登記や遺産分割に関する情報や手続を分かりやすく解説しています。

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00435.html

 

※本コラムの情報は、記事の公開日または更新日時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等掲載内容を保証するものではありません。税務や法律に関わる個別、具体的なご対応には必ず税理士・司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください。

 

2024-03-01 10:54:00

中古マンションの購入って、住宅ローンは組めるの?

 

cyuuko.jpg

中古マンションの購入を考えているんだけど、新築と同じように住宅ローンって組めるの?

住宅ローン控除の対象になるのかな?と疑問を抱いている方、いらっしゃいませんか。

福岡でも新築マンションの価格が高騰している現在、中古マンションの人気が高まっています。一方で、中古マンションの購入の際の住宅ローンについて、不安や疑問を感じている方も少なくないようです。

このコラムでは、中古マンションで住宅ローンを組む場合の注意点や、住宅ローン控除の利用条件、ローンが通りにくい物件などについて解説いたします。

 

目次

1.中古マンション購入でも住宅ローンは組める

2.借入金額や返済期間に制限があるケースも

・フラット35は耐震評価基準を満たす必要あり

3.住宅ローンが通りにくい物件もある

・旧耐震基準の建物

・再建築不可の物件

・借地権付きの物件

4.「住宅ローン控除」も要件を満たせば使える

 

1.中古マンション購入でも住宅ローンは組める

loan.jpg

ズバリ結論から言いますと、中古マンションの購入でも、新築と同様住宅ローンを借りることができます。どこの金融機関でも原則的に中古と新築の区別は設けておらず、新築と同じように住宅ローンを組むことができます。

また諸費用やリフォーム・リノベーションの工事費用も、金利の低い住宅ローンに含めて、まとめて借入が可能な金融機関が増えてきました。中古マンションを購入して、リフォームやリノベーションをする人が増えてきているということでしょうね。

ただし、ローン審査においては中古物件特有の注意点もありますので、後ほどチェックします。

 

2.借入金額や返済期間に制限があるケースも

kingaku.jpg

中古マンション、特に「建築して年数が経つマンション」いわゆる「築古マンション」は担保評価額が低いとされ、借入可能額が低くなる傾向があります。

金融機関が住宅ローンの審査する基準は、①借入する人の年収や勤続年数などの属性と②物件の担保価値です。

担保価値とは、借り手(債務者)がもしローンの返済ができなくなった場合、物件を売却することで貸したお金を全額回収ができるか?という価値のことをいいます。

築古マンションの場合は回収しきれないリスクがあるため、融資額を抑えるケースがあります。また返済期間については、築古マンションは建物の耐久性の点から、新築より短く設定する金融機関もあります。

備考:リフォームやリノベーションをする場合

このところ新築マンションが高くなりすぎて、中古マンションを買ってリフォームやリノベーションをして住みたいと希望する人も多くなってきていますが、その場合は、リフォームローンを借りるより、リフォームやリノベーションの費用も含めて住宅ローンを借りた方が、金利を低く抑えることができます。

住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに違いがありますので、まずは不動産エージェントや不動産会社などに相談してみましょう。

なお、借りられる金額については、下記(フラット35)のサイトでもシミュレーションができますので、気になる方はチェックしてみてください。

https://loan.mamoris.jp/

備考:フラット35とは

フラット35は、住宅金融支援機構と提携した民間の金融機関で利用できる長期固定金利の住宅ローンです。低金利で保証料や保証人が要らないなどのメリットがあります。

 

3.住宅ローンが通りにくい物件もある

taisin.jpg

金融機関が住宅ローンの審査を通す重要なポイントは、前述しましたが物件の担保価値にあります。次のような物件は、融資した資金を回収するのは難しいと判断されることから、住宅ローンの審査は通りにくいといえるでしょう。

・旧耐震基準の建物

1981年6月1日以前に建設されたマンションは旧耐震基準に基づいており、住宅ローンの審査の際は大きなマイナス要因になります。

旧耐震基準の建物の担保評価額は低くなりやすく、売却価格を割り込む担保割れの状態では、担保評価額までしか借りられません。

ただしフラット35の適合証明書を取得できればローンを組むことが可能です。

・再建築不可の物件

再建築不可の物件は、火事や地震などで住宅が消失したときは、新しく建物を建てることができません。そのため、もしローンを組んでそのような住宅を購入した場合は、消失した住宅のローンの返済と新居の家賃負担で、経済的に生活に支障がでてくる可能性が大きくなります。

そのような大きなリスクのある物件に対して、金融機関が融資を行うことはまずありません。

また、建ぺい率や接道義務など、建築基準法の基準を満たしていない再建築不可の物件は、住宅ローンは通らないと考えておいた方がよいでしょう。

・借地権付きの物件

借地権付きの物件とは、他人の土地を借りて住宅を建てている物件のことをいいます。借地権付きの物件で、土地を担保に住宅ローンを借りる場合には、土地提供者の許可を得る必要があります。(賃借権は抵当権を設定する際に自主承諾書が必要。地上権の場合は承諾なく抵当権の設定ができる)

住宅ローンを借りた人が返済ができなくなった場合に、金融機関は物件を競売にかけて返済に充てます。しかし借地権付きの物件は担保価値が低く、売却できない、もしくは安価でしか売れないことがあります。

このように借地権の物件を住宅ローンを利用して購入することは難しいため、まずは金融機関にローンを組めるかどうか相談する必要があります。

 

4.「住宅ローン控除」も要件を満たせば使える

kojyo.jpg

「中古マンションは住宅ローン控除が使えない」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、下記のような一定の要件を満たせば使うことが可能です。

<中古住宅取得における住宅ローン控除要件>

・自らが居住するための住宅であること

・床面積50㎡以上で、そのうちの1/2以上が居住用であること

・住宅ローンの借入期間が10年以上であること

・合計所得金額が2000万円以下であること

・引渡しまたは工事完了から6ヶ月以内に入居していること

・併用不可の特例を受けていないこと 

・原則的に「昭和57年以降に建築された新耐震基準適合住宅」であること。

(満たせない場合でも耐震基準適合証明を受けていればOK)

備考:住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、各年の借入残高の0.7%を10年にわたって所得税または住民税から控除される制度。ただし、中古住宅の取得に関しては上記のような控除要件があります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?中古マンションでも住宅ローンは組めますし、住宅控除も要件を満たせば受けられます。

新築にこだわりがなければ、手が届いて無理のない住宅ローンが組める中古マンションの購入を前向きに検討されたらいかがでしょう。

中古マンションの購入を検討される際は、宅建士エージェントにぜひご相談ください。ご希望のお住まいを提案させていただきます。

https://fukuokarealestateagent.com/contact

 

2024-02-20 09:12:00

ボーっと見てたら、チコちゃんに叱られる!? 中古住宅の見学前の準備と見学のポイント

naiken2.jpg

 

マンションや戸建ての中古住宅を購入する際、ネットなどで気になる物件を見つけたら、まずは不動産会社(エージェント)に連絡して内見(実邸の見学)をすることになります。この内見のやり方次第で中古住宅の購入に成功するか後悔するかが決まってくる、ってご存知でしたでしょうか?

内見は、ただ漫然と住宅を見るのではなく、実際にそこに住んだ時のことを想像して、希望する暮らしが実現できそうかを判断するための貴重な機会です。見落としや勘違いなどがないよう、内見時の限られた時間で必要にして十分な情報を得なければなりません。

よく物事の成功のカギは「段取り」だと言われるように、この大事な住まい探しの一歩を踏み出す前には、しっかりと「段取り=事前準備」をしておくことが大切です。自分や家族の希望に合った住まいのチェックポイントを書き出したり、売主や不動産会社(エージェント)への質問リストを作成したり、用意できる頭金や毎月の支払可能額の把握、また住宅ローンの事前審査などについて理解をしておくなど、内見に出かける前に必ず確認しておきたいいくつかの大事なポイントがあります。

このコラムでは、理想の住まいを手に入れるために、宅建士エージェント的に見た「中古住宅の内見を成功に導く」ための事前準備情報をご案内します。

 

◎目次 

①中古住宅内見前の事前準備

②中古住宅内見のポイント

③持参すべき持ち物とは

④ローンの事前審査と総コストの試算

 

 ①中古住宅内見前の事前準備

naiken1.jpg

・内見の目的を明確にする

内見は、自身や家族のニーズに合っているかどうかを判断することが大きな目的です。この目的をはっきりさせることで、具体的なチェックポイントや質問事項が見えてきます。たとえば、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りかどうか、通勤・通学には便利か、生活利便施設は近所にあるか、周辺環境に問題はないかなど、自身や家族の優先順位に沿ったチェック項目を決めることが大切です。また、購入時にリフォームやリノベーションをするのか、将来的に売却の可能性があるのかについても考えておきましょう。これらを踏まえた上で内見に臨めば、ぱっと見の印象や感情に流されずに客観的かつ冷静な判断ができるようになります。

・事前に質問リストを作成する

内見の目的やチェック項目をリストアップしたら、次は質問リストを作ります。住宅の現状や築年数、日当たりや通風、住宅設備の老朽化の程度、リフォームの履歴、近隣とのトラブルの有無、マンションなら管理状況など、細かい点まで質問リストに盛り込みましょう。しかし、実際に内見してみるとその物件特有の予期しない問題なども見つかる可能性もあり、新たな疑問が浮かんだ場合には必ずメモしてチェックしておきましょう。質問リストは、後でどの物件を購入するか比較検討する際の大切な情報源となりますので、内見の前にしっかりと準備しておいてください。また、資金計画に関連する質問、住宅ローンの利用条件や物件価格の交渉余地などお金に関する質問も重要になります。

<内見時に忘れがちな質問>

・防犯・セキュリティについて

・町内会や隣人等の関係性

・災害ハザードマップの有無や災害時の対策に関する質問

 

②中古住宅内見のポイント

 naikenpoint.jpg

・売主や仲介者への的確な質問術

売主や仲介する不動産会社(エージェント)への的確な質問は、交渉を有利に進めるカギとなります。そのためには、相手が答えやすく、かつ必要十分な情報を引き出せるような明確で簡潔な質問を心がけましょう。不慣れな不動産の専門用語を使うよりは、自身が理解している言葉で具体的に質問することが大切です。また、質問をする際には、重ねて自身の要望をハッキリさせ、遠慮せずに、交渉において譲れる点、譲れない点を明確にしておくことが肝心です。それにより、売主や仲介の不動産会社(エージェント)との対話を通じてお互いの合意点を見つけやすくなります。質問への回答は必ずメモしておくことは言うまでもありません。

・内見後は記録を残しておこう

内見後は、その物件が自身や家族にとって理想的な住まいかどうかをじっくり判断することが大切です。内見時に感じた感情や印象、疑問点などを記録しておくことで、後から冷静に検討する際の大事な判断材料となります。日当たりや風通し、収納の容量といった具体的な情報も記録しておくことよいでしょう。また、室内・外観の写真を撮影しておけば、後で物件を比較検討したり、詳細を確認する際に役立ちます。これらのメモや写真は、将来的なリフォームや家具の配置を考える上でも役に立ちます。この段階で重要なのは、第一印象や直感のみに頼らず、家族や場合によっては第三者を交えて、具体的な視点から物件を評価することです。

・構造や設備のチェックリスト

購入を検討している中古住宅について、まず確認しないといけなのは建物の構造や設備の状態です。耐震性の点では、建築当時の基準を満たしているか、あるいは後からの補強はされているのかといったことが重要な判断材料となります。また、戸建てでは屋根や外壁の状態、基礎のひび割れなども念入りにチェックする必要があります。内見時には、特に水回りの設備もしっかりと目を通しておきましょう。給湯器や配管の状態はもちろんのこと、トイレ、風呂、洗面所などの日常的に使う部分の劣化がないかを確認することで、将来的なリフォームの必要性も見極められます。電気配線やガス設備に関しても、埋め込み式であるか、露出しているかなど、安全面の確認を怠らないようにしましょう。

・リフォームの有無とその詳細

中古住宅を見る際は、過去に行われたリフォームの有無を確認することが大切です。リフォームが行われた場合、どの程度の規模で、どのような工事がされたのか、詳細をヒアリングしましょう。キッチンやお風呂、トイレ等の水回りだけでなく、床や壁の張り替えがあるかどうかもチェックするべきです。材質にも注目し、将来的に発生しうるメンテナンスの問題を見積もることが出来ます。さらに、リフォームによって生じた隠れた欠陥がないか、細やかな検査も必要です。実際の工事を行った業者や時期、保証の範囲などの情報も、後々のトラブルを避けるために収集しておくべきでしょう。

・日当たりや通風の評価の仕方

日当たりと通風は住まいの快適さに直接影響を与えます。これらを評価するには可能なかぎり様々な時間帯に内見することをおすすめします。朝、昼、夕方のそれぞれの時間にどの部屋にどの程度光が差し込むのか、風が通り抜けるのか把握しておきたいものです。自然光の入り方は、生活のリズムや心地良さに直接関わってきますし、通風に関しては、窓の位置や大きさ、そして周辺の建物や地形によって風の通り方が左右されるため、これらも重要な評価項目となります。特に夏場の涼しさや冬場の暖かさを考慮すると、採光や通風はエネルギーコスト削減にも繋がりますから、じっくりと吟味することが重要です。

・住宅瑕疵保険などの確認

建物に関して忘れてはならないのが、「住宅瑕疵保険」の有無と内容の確認です。新築物件の場合、通常、住宅瑕疵担保責任保険に加入していることが多いですが、中古物件の場合はその保証がないこともあります。保険に加入している場合でも、どのように保証されるのか、どの部分が対象なのかを把握しておいてください。もしも引き渡し後に瑕疵が発見されたときに、適切な手続きをとることができるからです。不明点は、必ず不動産会社(エージェント)や売主に確認し、納得いくまで説明してもらいましょう。

・内見は最低2回すべし

一度目の内見だけでは見落としがちな問題点が、二度目の内見で見えてくることがあります。また、異なる時間帯に訪問することで、日中の明るさや周囲の騒音や生活音など、生活環境に大きく影響する要素を再チェックできます。もし可能であれば、平日と週末それぞれ内見を行い、周囲の環境がどのように変わるのかを体感してみましょう。内見を2回行うことで、購入の決断に必要な最終判断が可能となることがあります。

 

 ③持参すべき持ち物とは

naiken3.jpg 

・メジャーやメモ帳

家具の配置を検討する際やカーテンのサイズを確認する時などに、メジャーは欠かせません。また、気づいたことなどを後で思い返したい時にメモ帳はとても便利です。

・カメラやスマートフォンの活用法

内見して時間がたつと記憶が曖昧になったり、間違っていたりすることもあります。内見した物件のリビングの壁紙、建具の色などを思い違いしてしまうと、その後購入する家具やカーテンが部屋に合わないものになってしまうかもしれません。ですので売主の了解が得られるのであれば、カメラやスマートフォンで撮影をさせてもらい、記録として残しておくことをおすすめします。内見を終えて、複数の物件から購入を比較検討する場合、写真で思い返す事で購入の選択を確実なものにしてくれるはずです。

・建物の傾きをチェックする水平器

「購入した建物が傾いていた!」といったような事態は絶対に避けたいこと。専門家なら直ぐに分かりますが、内見で初めて中古住宅を見学する場合、気づかないこともあるようです。ある程度築年数が経過していれば、いわゆる多少の傾きというのは出てくるものです。しかしその傾きが地盤によるものなのか、構造によるものなのか、単なる床のたわみなのかを素人が判断するのはとても難しいものです。ある程度の許容範囲を国土交通省が発表しているので、心配でしたらそれを参照してみてください。自身でチェックするなら水平器が必要ですが、スマホアプリもありますので、内見に出かける前にダウンロードしておくとよいでしょう。

 

 ④ローンの事前審査と総コストの試算

naiken4.jpg

中古住宅を購入する際、多くの場合住宅ローンを利用することになります。ローンの事前審査を理解して用意しておくことは、「購入の意思表示」として重要な意味を持ちます。どれくらいの額が借り入れ可能か、月々の返済額はどの程度になるのかなど、家計状況に合った計画を立てるにはこの事前審査が大切な手がかりになります。場合によっては、内見の際に事前審査の結果を提示することで、売主や不動産会社(エージェント)側に真剣に購入を検討している姿勢をアピールすることができます。このように住宅ローンの事前審査をしっかりと理解することで、スムーズな住宅購入のための準備を進めることができるのです。

◎備考 住宅ローン事前審査に必要なもの

・運転免許証

・健康保険証

・源泉徴収票(市県民税決定通知書など)

・印鑑

住宅の購入計画を実現させるには、住宅ローンを含めた正確な費用試算としっかりとした予算管理が欠かせません。物件によっては予想していなかった出費が発生することもあります。そのためには、計画の初期段階から、経費削減や資金調達をどうするのか明確にし、余裕を持った予算計画を組むべきでしょう。

・リフォームする場合は詳細な見積もりを

物件購入と同時にリフォームを計画する場合、どこをどのようにリフォームするか現場調査を徹底し、詳細なチェックリストを作成することが重要です。予想外の費用が後から発生しないように素材の選定や作業範囲を明確化し、施工業者に正確に伝えて詳細の見積もりを取りましょう。また、見積もり金額や住宅ローンの組み方やそのこ後の生活設計にも大きく影響します。しっかりと見積もりチェックも行ない、将来的な経済負担を可能な限り最小限に抑え、希望通りのリフォームを成功させたいものです。

・購入の総コストと長期的な費用計画を

誰しも住宅の購入は人生で最大の出費の一つです。ですので購入費用だけでなく、長期にわたる維持管理費用まで考慮した総コスト計算をしっかりしておくべきです。購入費用、登記費用、管理費・修繕積立金(マンションの場合)といった直接的な費用だけではなく、税金、維持管理などの潜在的なランニングコストまで考慮して、長期的な視点で費用計画を立てることが重要です。自身で組み立てがよくわからない場合はFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談してみましょう。

・諸経費と税金の確認

資金計画で見落としがちなのが、諸経費と税金です。これらは不動産売買において一定の金額を占め、見落とすと予算オーバーになってしまう恐れがあります。購入時は印紙税や登録免許税、物件取得時には不動産取得税がかかり、さらには毎年の固定資産税や都市計画税などが毎年継続してかかります。これらの税金や経費は住まいの地域や物件の種別、評価額によっても異なるため、事前の確認と正確な計算が必要です。適切な事前調査と司法書士や税理士などのプロフェッショナルのアドバイスをもとに、資金計画の精度を上げていくことが、安心して住まいを手に入れるためのカギとなります。

 

まとめ

中古住宅の内見は単なる見学以上のものであり、自分や家族の将来の生活を想像し、賢明な判断を下すための重要な機会です。ボーっと見てたら、チコちゃんに叱られるかも(笑)。

このコラムでは中古住宅の内見における事前準備の重要性と、成功への道を見つけるための有益な情報を提供してきましたが、いかがでしたしょうか。中古住宅を購入する際の判断に自信を持つことができるようになりましたか?

 

ご不明の点がございましたら福岡の宅建士エージェントにお気軽にお問い合わせください。

https://fukuokarealestateagent.com/contact

 

1 2 3 4